第111回 看護師国家試験 午前 問28 解説
📝 問題
B 細胞が抗原認識によって分化した抗体産生細胞はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ B細胞が抗原認識により分化した抗体産生細胞は形質細胞である。
B細胞(Bリンパ球)は抗原を認識して活性化すると増殖し、抗体(免疫グロブリン)を大量に作って分泌する形質細胞(プラズマ細胞)へと分化する。
他の選択肢は抗体を作らない。マクロファージは貪食と抗原提示を担う細胞、肥満細胞(マスト細胞)はヒスタミンを放出してアレルギーに関わる細胞、T細胞は細胞性免疫を担うリンパ球である。抗体を作れるのはB細胞から分化した形質細胞だけ、と限定して押さえる。
肥満細胞とは
ヒスタミンなどをたくわえた細胞。名前は顆粒でふくらんだ見た目に由来し、肥満とは関係がない。
- 1
マクロファージ不正解
マクロファージは貪食・抗原提示を担う細胞で、抗体は産生しない。
- 2
形質細胞正解
形質細胞はB細胞が分化した抗体産生細胞で、免疫グロブリンを大量に分泌する。
- 3
肥満細胞不正解
肥満細胞はヒスタミンを放出しI型アレルギーに関与する細胞で、抗体は作らない。
- 4
T 細胞不正解
T細胞は細胞性免疫を担うリンパ球で、抗体産生細胞ではない。
📚 混同しやすいので注意
免疫は液性免疫(B細胞・抗体)と細胞性免疫(T細胞)のどちらの話かを入れ替えて問われる。細胞の名前と担当する免疫を対にして覚えよう。
- 液性免疫:抗原提示 → ヘルパーT細胞の助け → B細胞が形質細胞へ分化 → 抗体産生。
- 細胞性免疫:細胞傷害性(キラー)T細胞がウイルス感染細胞や腫瘍細胞を直接攻撃する。
- 一部のB細胞・T細胞は記憶細胞として残り、再感染時の速やかな二次応答を担う。
| 細胞 | 主な役割 |
|---|---|
| 好中球 | 細菌の貪食(急性炎症の主役) |
| マクロファージ・樹状細胞 | 貪食と抗原提示 |
| NK細胞 | 感染細胞・腫瘍細胞を非特異的に傷害 |
| B細胞・形質細胞 | 抗体(免疫グロブリン)の産生 |
| ヘルパーT細胞 | 他の免疫細胞の活性化を助ける |
| 肥満細胞(マスト細胞) | ヒスタミン放出(I型アレルギー) |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について