第115回 看護師国家試験 午後 問26 解説

一般人体の構造と機能✔ 監修済み

📝 問題

蝸牛管頂部近くのCorti〈コルチ〉器で感知されるのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 蝸牛の頂部(先端)近くでは低い音を感知する。

蝸牛の中を走る基底板は、場所によって幅と硬さが違う。 蝸牛の基部(卵円窓側)では基底板が狭く硬いため高い音(高周波数)によく共振し、蝸牛頂(先端)に向かうほど広く柔らかくなるため低い音(低周波数)に共振する。 このように周波数ごとに最もよく振動する場所が決まっていることを場所説という。

音の大小(強さ)は、有毛細胞の興奮の大きさと興奮する神経線維の数によって伝えられるもので、蝸牛内の場所で区別されるわけではない。

  • 1

    高い音不正解

    高い音を感知するのは蝸牛の基部(入口側)で、頂部とは逆の位置である。

  • 2

    低い音正解

    正しい。頂部では基底板が広く柔らかいため、低周波数に共振する。

  • 3

    大きい音不正解

    音の強さは有毛細胞の興奮の大きさと動員される神経線維の数で表され、蝸牛内の場所によって区別されるものではない。

  • 4

    小さい音不正解

    同じく音の強さの情報であり、蝸牛の部位による区別ではない。

📚 丸暗記より仕組みで覚えよう

耳は、どの部位が何を担うかを入れ替えて問われる。 音の通り道を順にたどり、障害される場所と難聴の型を対にして覚えよう。

  • 加齢性難聴は高音域(蝸牛基部)から始まる。子音が聞き取りにくくなるのはこのため
  • 難聴の分類:伝音難聴(外耳・中耳の障害。耳垢栓塞、中耳炎、耳硬化症)と感音難聴(内耳・蝸牛神経の障害。加齢性難聴、突発性難聴、Ménière病)
  • 内耳には聴覚(蝸牛)だけでなく平衡覚(前庭・半規管)もある
聴覚の伝導路
順序構造はたらき
1外耳道 → 鼓膜音波を振動に変える
2耳小骨(ツチ骨・キヌタ骨・アブミ骨)振動を増幅して内耳へ伝える
3蝸牛(基底板・コルチ器の有毛細胞)振動を電気信号に変換。周波数ごとに場所が異なる
4蝸牛神経(第Ⅷ脳神経)延髄・中脳・視床を経て伝導
5側頭葉の聴覚野音として認識する

参考: 系統看護学講座 人体の構造と機能

出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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