第115回 看護師国家試験 午前 問74 解説
📝 問題
細胞内に受容体があるホルモンはどれか。
✅ 正解
5
💡 解説
✅ ステロイドホルモンであるテストステロンは、細胞内(核内)の受容体に結合する。
ホルモンは、受容体のある場所で2つに分けられる。 ・脂溶性(ステロイドホルモン・甲状腺ホルモン)=細胞膜を通り抜けられるので、細胞質や核内の受容体に結合し、遺伝子の転写を変えて働く ・水溶性(ペプチド・タンパク質ホルモン、カテコールアミン)=細胞膜を通れないので、細胞膜表面の受容体に結合し、cAMPなどのセカンドメッセンジャーを介して働く
テストステロンはステロイドホルモンなので、受容体は細胞の中にある。
作用の速さにも差が出る。膜受容体を介する反応は数秒〜数分と速く、転写を介するステロイドの作用は数時間かかる。
- 1
インスリン不正解
インスリンはペプチドホルモンで、細胞膜にある受容体型チロシンキナーゼに結合する。
- 2
アドレナリン不正解
アドレナリンはカテコールアミンで、細胞膜のアドレナリン受容体(Gタンパク質共役型)に結合する。
- 3
オキシトシン不正解
オキシトシンはペプチドホルモンで、細胞膜の受容体を介して子宮筋の収縮などを起こす。
- 4
プロラクチン不正解
プロラクチンはタンパク質ホルモンで、細胞膜の受容体を介してJAK-STAT経路を活性化する。
- 5
テストステロン正解
正しい。テストステロンはステロイドホルモンで脂溶性。細胞膜を通過して細胞内(核内)受容体に結合する。
📚 これとセットで理解しよう
脂に溶けるものは細胞の中まで入れる。この一点さえ押さえれば、受容体がどこにあるかは自分で導ける。
| 受容体の場所 | ホルモンの性質 | 代表例 |
|---|---|---|
| 細胞内(細胞質・核内) | 脂溶性 | テストステロン、エストロゲン、プロゲステロン、コルチゾール、アルドステロン、甲状腺ホルモン、活性型ビタミンD |
| 細胞膜 | 水溶性 | インスリン、成長ホルモン、プロラクチン、オキシトシン、バソプレシン、副甲状腺ホルモン、アドレナリン |
甲状腺ホルモンはアミン由来だが脂溶性が高く、例外的に核内受容体に結合する
参考: 系統看護学講座 解剖生理学(内分泌系)
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について