第115回 看護師国家試験 午前 問63 解説
📝 問題
生後6か月の男児。保護者が児の尿の色が濃いことを心配して来院し、尿検査のため採尿することになった。採尿に使用する用具(別冊No.1)を別に示す。この男児の採尿に使用する用具として適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 生後6か月の乳児の採尿には小児用採尿バッグ(採尿パック)を用いる。
生後6か月では排尿を我慢したり、出そうなことを知らせたりできない。 排尿のタイミングに合わせて容器で受ける方法は使えず、粘着部のついた小児用採尿バッグ(採尿パック)を外陰部に貼り付け、自然排尿を待って採取するのが標準である。④がこれにあたる。
貼付のコツは、男児は袋の口に陰茎全体を入れる、女児は陰唇を囲むように貼ることで、いずれも粘着部が肛門にかからないようにして便の混入を防ぐ。貼ったあとは頻回に観察し、排尿を確認したらすぐに外して採尿カップやスピッツへ移す。長時間の貼りっぱなしは皮膚の発赤・びらんの原因になる。
- 1
①不正解
①は紙おむつ。おむつに吸収された尿は成分が変化し量も測れないため、検査用の採尿には使えない。
- 2
②不正解
②は目盛付きの紙コップ(採尿カップ)。排尿を予告できる年齢なら受けられるが、生後6か月児では排尿のタイミングが分からず確実に採取できない。
- 3
③不正解
③も紙おむつ(別のタイプ)。①と同じ理由で検査用の採尿には適さない。
- 4
④正解
④は小児用採尿バッグ。粘着部を外陰部に貼付して自然排尿を待つ、乳児の採尿の標準的な用具である。
📚 関連知識
採尿バッグは「貼れば終わり」ではなく、貼付後の観察までが技術である。
- 男児は袋の口に陰茎全体を入れ、陰囊は必要に応じて外に出す
- 女児は陰唇を囲むように貼り、尿が漏れない位置を確認する
- 粘着部が肛門にかからないようにして便の混入を防ぐ
- 貼付後は15〜30分ごとに観察し、排尿があればすぐに外す
- 外したあとは皮膚の発赤・びらんの有無を確認し、清拭して乾燥させる
- 無菌的な検体が必要なときは導尿やカテーテル採尿を検討する
参考: 系統看護学講座 小児看護学各論/小児看護技術(採尿・検体採取)
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について