第115回 看護師国家試験 午前 問30 解説
📝 問題
令和3年(2021年)の日本の医療保険制度で正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 被用者保険の加入者は人口の約6割。
日本は国民皆保険で、すべての人がどれかの公的医療保険に入る。 加入者数はこの順に多い。 ・被用者保険(協会けんぽ・組合健保・共済組合)=約7,700万人・人口の約6割 ・国民健康保険=約2,800万人(約2割) ・後期高齢者医療制度=約1,800万人(約1.5割)
- 1
先進医療は保険診療が適用される。不正解
先進医療そのものは保険適用外で全額自己負担。ただし保険外併用療養費により、診察・検査・投薬・入院など通常の医療と共通する部分には保険が使える。
- 2
自己負担の割合は一律で3割である。不正解
年齢と所得で変わり、一律ではない。義務教育就学前2割、6〜69歳3割、70〜74歳2割(現役並み所得は3割)、75歳以上1割(一定以上の所得2割・現役並み3割)。
- 3
国民健康保険加入者は75歳以上である。不正解
逆で、75歳以上(と65〜74歳で一定の障害がある人)は国民健康保険を抜けて後期高齢者医療制度に移る。
- 4
被用者保険加入者は人口の約6割である。正解
正しい。被用者保険の加入者は約7,700万人で、人口の約6割にあたる。
📚 国試でよく狙われるところ
制度そのものより、お金の仕組みが問われやすい。
- 高額療養費制度=1か月の自己負担が所得区分ごとの上限を超えた分が払い戻される。限度額適用認定証やマイナ保険証を使えば、窓口の支払いを上限額までにできる。
- 保険外併用療養費の対象は、評価療養(先進医療・治験)、患者申出療養、選定療養(差額ベッド代・時間外受診など)。
- 国民医療費は令和3年度で約45兆円、そのうち65歳以上が約6割を占める。
| 制度 | 主な対象 | 保険者 |
|---|---|---|
| 協会けんぽ | 主に中小企業の被用者と被扶養者 | 全国健康保険協会 |
| 組合管掌健康保険 | 主に大企業の被用者と被扶養者 | 健康保険組合 |
| 共済組合 | 公務員・私立学校教職員 | 各共済組合 |
| 国民健康保険 | 自営業者・無職者など(原則74歳以下) | 都道府県と市町村・国保組合 |
| 後期高齢者医療制度 | 75歳以上、65〜74歳で一定の障害がある人 | 後期高齢者医療広域連合 |
参考: 厚生労働省「令和3年度 医療保険に関する基礎資料」/厚生労働省「令和3年度 国民医療費の概況」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について