第115回 看護師国家試験 午前 問3 解説
📝 問題
レム睡眠の特徴はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ レム睡眠は急速眼球運動を伴う(REM=rapid eye movement)
レム睡眠は名前のとおり急速な眼球運動(rapid eye movement)を伴う睡眠で、脳波は覚醒時に近い低振幅速波を示す。一方で脳幹からの抑制により抗重力筋の緊張は消失し、全身の骨格筋は弛緩している。「体は眠っているのに脳は起きている」ため逆説睡眠とも呼ばれ、鮮明な夢を見るのは主にこの時期である。
レム睡眠では自律神経が不安定になり、脈拍・呼吸・血圧が変動する。体温調節機能も一時的に働かなくなり、発汗やふるえによる調節が起こらない。レム睡眠とノンレム睡眠は約90分周期で繰り返され、レム睡眠は明け方になるほど長くなる。睡眠全体に占めるレム睡眠の割合は新生児で約50%、成人では20〜25%である。
- 1
骨格筋が緊張する。不正解
逆である。レム睡眠では抗重力筋の緊張が消失し、体はほとんど弛緩する。目覚めかけて意識だけ戻ると体が動かせない「金縛り」は、この筋弛緩が残っている状態。
- 2
急速な眼球運動を伴う。正解
正しい。閉じたまぶたの下で眼球だけが素早く動く。これがレム(REM)の語源である。
- 3
体熱の放散が増加する。不正解
体熱の放散が増えるのは入眠時のノンレム睡眠の特徴。皮膚血管が拡張して熱を逃がし深部体温が下がることで眠りに入る。レム睡眠では体温調節そのものが働かない。
- 4
大脳皮質の活動が低下する。不正解
大脳皮質の活動が低下するのはノンレム睡眠(特に徐波睡眠)。レム睡眠の脳波は覚醒時に近い低振幅速波で、皮質活動はむしろ活発である。
📚 関連知識
- 睡眠周期は約90分。1晩に4〜5回繰り返し、後半ほどレム睡眠が長くなる。
- 加齢とともに徐波睡眠(深いノンレム睡眠)が減り、中途覚醒が増える。
- ナルコレプシーは日中の強い眠気に加え、入眠時レム睡眠期が出現し情動脱力発作(カタプレキシー)を伴う。
| 項目 | レム睡眠 | ノンレム睡眠 |
|---|---|---|
| 眼球運動 | 急速な運動あり | なし〜緩徐 |
| 骨格筋の緊張 | 消失(弛緩) | 保たれる |
| 脳波 | 低振幅速波(覚醒に近い) | 高振幅徐波 |
| 自律神経 | 不安定(脈拍・呼吸が変動) | 安定(副交感神経優位) |
| 夢 | 鮮明な夢を見る | 少ない |
| ホルモン | — | 成長ホルモンの分泌がピーク |
| 役割 | 記憶の固定・情動の整理 | 身体の休息・組織の修復 |
参考: 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について