第114回 看護師国家試験 午前 問68 解説
📝 問題
子宮復古不全〈subinvolution of the uterus〉の要因はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 卵膜が子宮内に残ると子宮が十分に縮まず、子宮復古不全の要因になる。
分娩のあと、子宮は収縮して急速に小さくなる(子宮復古)。
ところが卵膜や胎盤のかけらが子宮に残ると、子宮の筋が十分に縮めない。その結果、次のような子宮復古不全になる。 ・子宮底が下がってこない ・赤い悪露が長く続く ・子宮がやわらかいまま
- 1
胎児発育不全〈FGR〉〈fetal growth restriction〉不正解
胎児発育不全では赤ちゃんが小さく、子宮の筋が伸びすぎない。要因になるのは多胎・巨大児・羊水過多のほうで、これは逆。
- 2
卵膜の子宮内遺残正解
正しい。卵膜や胎盤のかけらが残ると子宮が縮めず、子宮底の下降が遅れて赤い悪露が長引く。子宮収縮薬や子宮内容除去術が必要になることがある。
- 3
分娩直後の授乳不正解
授乳は乳頭への刺激でオキシトシンが出て子宮を収縮させるので、むしろ復古を助ける。
- 4
膀胱炎〈cystitis〉不正解
要因になるのは膀胱が「いっぱいになる」こと。ふくらんだ膀胱が子宮を押しのけて収縮を妨げる。膀胱炎そのものが直接の要因ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
産褥の日数と、子宮底の高さ・悪露の色の対応は毎年のように問われる。
| 時期 | 子宮底の高さ | 悪露 |
|---|---|---|
| 分娩直後 | 臍下2〜3横指 | 赤色悪露 |
| 分娩後12時間 | 臍高〜臍上1〜2横指 | 赤色悪露 |
| 産褥1〜2日 | 臍下1〜2横指 | 赤色悪露 |
| 産褥3日 | 臍下2〜3横指 | 赤色〜褐色悪露 |
| 産褥4〜5日 | 臍と恥骨結合の中央 | 褐色悪露 |
| 産褥7〜9日 | 恥骨結合上縁でわずかに触れる | 褐色〜黄色悪露 |
| 産褥10日前後以降 | 腹壁の上から触れない | 黄色〜白色悪露(4〜6週で消える) |
子宮が非妊時の大きさに戻るのは産褥6〜8週ころである。
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について