第113回 看護師国家試験 午後 問32 解説
📝 問題
国際生活機能分類〈ICF〉で「生活機能」の構成要素に含まれるのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 国際生活機能分類(ICF〈アイシーエフ〉)の「生活機能」の構成要素には、活動が含まれる。
国際生活機能分類(ICF〈アイシーエフ〉)は、世界保健機関(WHO〈ダブリューエイチオー〉)が2001年に採択した分類で、人間の生活機能を「心身機能・身体構造」「活動」「参加」の3要素でとらえる。このうち活動は、歩く・食事をするといった生活上の行為をこなすことを指す。 これらに影響する背景因子として「環境因子」「個人因子」を置く。
「能力障害」と「社会的不利」は、ICFの前身である国際障害分類(ICIDH〈アイシーアイディーエイチ〉)の用語で、障害をマイナス面からとらえていた。「疾病」はICFでは生活機能の上位にある「健康状態」にあたる。
生活機能とは
ICFで使う言葉で、心身のはたらきから社会での役割までをまとめてとらえたもの。病気があるかどうかではなく、その人が実際にどう暮らせているかをみる。
- 1
活動正解
「活動」はICFの生活機能を構成する3要素(心身機能・身体構造、活動、参加)の一つである。
- 2
疾病不正解
疾病はICFでは『健康状態』に相当し、生活機能そのものの構成要素ではない。
- 3
能力障害不正解
能力障害はICIDH(旧分類)の用語で、ICFでは『活動制限』に置き換えられている。
- 4
社会的不利不正解
社会的不利はICIDHの用語で、ICFでは『参加制約』に相当する。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
ICFは、前身のICIDHの3つの用語を言い換えたうえで、環境因子・個人因子という背景因子を加え、健康状態・生活機能・背景因子がたがいに影響し合う相互作用モデルにした分類である。 ICIDHのように、疾病から機能・形態障害、能力障害、社会的不利へと一方向に進む図ではない。 「活動」は、実際にできること(能力)と、日常でしていること(実行状況)に分けて評価する。
| ICIDH | ICF(生活機能=プラス面) | ICF(マイナス面) |
|---|---|---|
| 機能・形態障害 | 心身機能・身体構造 | 機能障害(構造障害を含む) |
| 能力障害 | 活動 | 活動制限 |
| 社会的不利 | 参加 | 参加制約 |
参考: 国際生活機能分類〈ICF〉(WHO, 2001)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について