第113回 看護師国家試験 午後 問31 解説

一般健康支援と社会保障制度✔ 監修済み

📝 問題

がん対策基本法で定められているのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ がん対策基本法では、学校等でのがんに関する教育の推進が定められている。

がん対策基本法は、がん対策の基本理念と、国・地方公共団体の責務を定めた法律である。平成28年の改正で「学校教育等におけるがんに関する教育の推進」が新たに加えられた。

ほかの3つは、根拠となる法律や指針が別にある。がん対策基本法に基づいて『がん対策推進基本計画』が定められ、拠点病院の要件などはその下の指針で具体化される。

がん対策推進基本計画とは

がん対策基本法に基づいて国が定める、がん対策の実行計画。予防・医療・共生などの目標と取り組みを示し、都道府県はこれをふまえて計画をつくる。

  • 1

    肝炎ウイルス検査の実施を推進する。不正解

    肝炎ウイルス検査の推進は肝炎対策基本法や健康増進事業に基づくものであり、がん対策基本法の規定ではない。

  • 2

    受動喫煙のない職場環境を整備する。不正解

    受動喫煙のない環境整備は健康増進法(受動喫煙防止の規定)に基づくものである。

  • 3

    学校等でのがんに関する教育を推進する。正解

    平成28年改正でがんに関する教育の推進が明記され、学校教育等でのがん教育が本法に定められている。

  • 4

    がん診療連携拠点病院にがん相談支援センターを設置する。不正解

    がん相談支援センターの設置はがん診療連携拠点病院の整備指針(指定要件)で定められるもので、法律本文の規定ではない。

📚 ここも一緒におさえておこう

がん対策は、法律だけでなく、基本計画やがん検診の指針に基づいて進められる。

  • がん対策基本法の柱は、がん予防と早期発見、がん医療の均てん化(どこに住んでいても同じ水準の医療を受けられるようにすること)、がん研究、がん患者の就労支援、がん教育である
  • がん診療連携拠点病院には、患者や家族が無料で相談できるがん相談支援センターが置かれている
国が推奨するがん検診(対策型検診)
部位対象間隔方法
胃50歳以上2年に1回胃部エックス線検査または胃内視鏡検査
大腸40歳以上年1回便潜血検査(免疫法・2日法)
肺40歳以上年1回胸部エックス線検査(高危険群は喀痰細胞診を併用)
乳房40歳以上の女性2年に1回マンモグラフィ
子宮頸部20歳以上の女性(HPV検査単独法は30歳以上60歳以下)2年に1回(HPV検査単独法は5年に1回)細胞診、または要件を満たす自治体ではHPV検査単独法

参考: がん対策基本法/がん対策推進基本計画(厚生労働省)/厚生労働省「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」

出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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