第111回 看護師国家試験 午後 問65 解説
📝 問題
新生児の呼吸の生理的特徴で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 新生児では周期性呼吸がみられる
新生児は呼吸中枢が未熟なため、数秒の呼吸休止を挟みながら不規則に呼吸する「周期性呼吸」がみられる。これは生理的なもので、5〜10秒程度の短い無呼吸を伴うが、徐脈やチアノーゼを伴わなければ異常ではない。
他の選択肢は、新生児の呼吸の特徴と逆である。 新生児の呼吸は横隔膜を主に使う腹式呼吸が中心であり、胸郭が柔らかく肋間筋が未発達のため胸式呼吸ではない。 新生児・乳児は基本的に鼻呼吸が主で、鼻閉が哺乳や呼吸に影響しやすい。 肺のガス交換面積(肺胞の総表面積)は成人に比べて小さく、予備能が乏しいため呼吸障害を起こしやすい。
覚え方: 「新生児は腹式・鼻呼吸・周期性呼吸」。無呼吸が20秒以上続く、あるいは徐脈・チアノーゼを伴う場合は病的無呼吸として区別する。国試では生理的な周期性呼吸と病的無呼吸の鑑別が問われる。
肺胞とは
肺の奥にある、ぶどうの房のような小さな袋。ここで酸素と二酸化炭素を交換する。
呼吸予備能とは
いざというときに呼吸を増やせる余力のこと。新生児はこれが小さく、少しの負担で呼吸障害を起こしやすい。
- 1
成人に比べて肺のガス交換面積が大きい。不正解
肺胞の総ガス交換面積は成人に比べて小さく、呼吸予備能が乏しい。
- 2
周期性呼吸がみられる。正解
呼吸中枢が未熟なため、短い無呼吸を挟む周期性呼吸がみられる。生理的な現象である。
- 3
胸式呼吸が主である。不正解
新生児は横隔膜を用いる腹式(横隔膜)呼吸が主で、胸式呼吸ではない。
- 4
口呼吸が主である。不正解
新生児・乳児は鼻呼吸が主であり、口呼吸が主ではない。鼻閉が哺乳・呼吸に影響しやすい。
📚 混同しやすいので注意
新生児の呼吸は、生理的な現象と病的なものを見分ける問題が多い。正常の姿と数値を先に覚えておき、そこから外れたものを異常と判断しよう。 新生児の呼吸数は約40〜60回/分で成人より多い。胸郭が柔らかく肺胞のガス交換面積も小さいため、呼吸予備能が乏しい。
- 新生児は横隔膜を使う腹式呼吸が主。腹部を圧迫するような抱き方・衣服は避ける。
- 鼻呼吸が主のため、鼻閉は哺乳困難や呼吸障害の原因になる。
- 無呼吸が20秒以上続く、または徐脈・チアノーゼを伴う場合は病的無呼吸として扱う。
| 周期性呼吸(生理的) | 病的無呼吸 | |
|---|---|---|
| 呼吸休止 | 5〜10秒程度 | 20秒以上 |
| 徐脈・チアノーゼ | 伴わない | 伴う |
| 対応 | 観察でよい | 刺激・酸素投与など介入が必要 |
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について