第110回 看護師国家試験 午後 問69 解説

一般健康支援と社会保障制度✔ 監修済み

📝 問題

成年後見制度で正しいのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 成年後見人は財産管理などの法律行為を本人の代理で行う。

成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害などにより判断能力が不十分な人の権利を守るため、本人に代わって財産管理や契約などの法律行為を支援する制度である。成年後見人は、本人の財産管理や身上監護に関する手続きを本人の代理で行う。

任意後見人は本人が判断能力のあるうちに自ら選任するもので、裁判所が決定するのは法定後見の後見人等である。 認知症と診断されても、家庭裁判所への申立てと審判を経なければ制度は適用されない。 日常生活自立支援事業は社会福祉協議会が行う別制度であり、成年後見制度の一部ではない。

身上監護とは

本人に代わって入院や施設入所の契約、介護サービスの利用手続きなどを行うこと。実際の介護や身の回りの世話そのものは含まない。

日常生活自立支援事業とは

社会福祉協議会が行う、福祉サービスの利用手続きや日常の金銭管理を手伝う事業。契約の内容を理解できる人が対象で、成年後見制度とは別の制度である。

  • 1

    任意後見人は裁判所が決定する。不正解

    任意後見人は本人が契約で選任するもので、裁判所が決定するのは法定後見の後見人等である。

  • 2

    認知症の診断と同時に成年後見制度が適用される。不正解

    認知症の診断のみでは適用されず、家庭裁判所への申立てと審判が必要である。

  • 3

    日常生活自立支援事業の一部として位置付けられる。不正解

    日常生活自立支援事業は社会福祉協議会が行う別制度で、成年後見制度の一部ではない。

  • 4

    成年後見人は財産管理などの手続きを本人の代理で行う。正解

    成年後見人は本人に代わって財産管理などの法律行為を代理で行う。

📚 混同しやすいので注意

成年後見制度は、法定後見と任意後見のどちらかを入れ替えて問われる。判断能力が落ちてから家庭裁判所が選ぶのが法定後見、落ちる前に本人が選ぶのが任意後見と覚えよう。 成年後見制度は判断能力の程度により法定後見が3類型に分かれる。

  • 申立て先は家庭裁判所。申立てができるのは本人・配偶者・四親等内の親族・市町村長など
  • 日常生活自立支援事業(社会福祉協議会)は日常的金銭管理や書類預かりを支援する別制度
法定後見の3類型
類型対象となる判断能力
後見判断能力を欠くのが通常の状態
保佐判断能力が著しく不十分
補助判断能力が不十分

参考: 民法

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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