第110回 看護師国家試験 午後 問30 解説
📝 問題
感染症と感染経路の組合せで正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 麻疹は空気感染で伝播する。
感染経路の正しい組合せは「麻疹 ── 空気感染」である。麻疹は感染力が非常に強く、飛沫核が空中を漂って伝播する空気感染(飛沫核感染)を起こす。空気感染する主な疾患は麻疹・水痘・結核である。
結核は空気感染であり接触感染ではない。マラリアは蚊(ハマダラカ)を媒介とする感染で飛沫感染ではない。インフルエンザは主に飛沫感染・接触感染で伝播し、経口感染ではない。
飛沫核とは
せきやくしゃみで飛んだしぶきの水分が蒸発して残った、5μm未満の小さな粒。長く空中を漂い、遠くまで運ばれる。
- 1
結核 ── 接触感染不正解
結核は空気感染であり、接触感染ではない。
- 2
麻疹 ── 空気感染正解
麻疹は感染力が強く、空気感染で伝播する。
- 3
マラリア ── 飛沫感染不正解
マラリアは蚊が媒介する感染で、飛沫感染ではない。
- 4
インフルエンザ ── 経口感染不正解
インフルエンザは主に飛沫・接触感染で、経口感染ではない。
📚 混同しやすいので注意
感染経路の組合せ問題は、正しい対応を1つだけ選ばせる形が定番である。経路ごとに代表となる疾患を1つずつ言えるようにしておけば取りこぼさない。 麻疹は感染力が極めて強いウイルス感染症で、カタル期(発熱・咳・鼻汁・結膜炎)→いったん解熱→再発熱と発疹という二峰性の経過をとる。 カタル期に頬粘膜にみられるKoplik〈コプリック〉斑が診断の手がかりになる。
- 主な感染経路=空気(飛沫核)感染・飛沫感染・接触感染・経口(食物・水)感染・血液媒介感染・媒介動物(ベクター)感染。
- 媒介動物=マラリアはハマダラカ、デング熱・ジカウイルス感染症はヤブカ(ネッタイシマカなど)、日本脳炎はコガタアカイエカ。
- 麻疹の合併症=肺炎・中耳炎・脳炎、まれに数年後の亜急性硬化性全脳炎〈SSPE〉。予防は麻疹風疹混合〈MR〉ワクチン(1期=1歳、2期=小学校入学前1年間)。
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について