第110回 看護師国家試験 午前 問46 解説
📝 問題
高齢者の自立度を手段的日常生活動作〈IADL〉尺度を用いて評価した。この尺度にある項目はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ IADL尺度には自分の服薬管理の項目がある。
手段的日常生活動作〈IADL〉は、食事・排泄・入浴などの基本的な日常生活動作(ADL〈エーディーエル〉)より高次の、地域で自立して生活するために必要な複雑な活動を指す。Lawton(ロートン)のIADL尺度には、電話の使用、買い物、食事の準備、家事、洗濯、交通機関の利用、服薬管理、金銭管理といった項目が含まれる。 自分の服薬管理がIADLの項目に該当する。
他の選択肢は、より基本的な身体機能やセルフケアに関わる項目である。コミュニケーション、トイレ動作、階段昇降は基本的ADLなど別の評価に含まれるもので、Lawton(ロートン)のIADL尺度の項目ではない。
ADL〈エーディーエル〉とは
食事・排泄・入浴・着替えなど、毎日の暮らしに欠かせない基本の動作。どこまで自分でできるかで自立の度合いをみる。
- 1
コミュニケーション不正解
コミュニケーションは意思疎通に関する能力で、IADL尺度の項目には含まれない。
- 2
自分の服薬管理正解
服薬管理はロートンのIADL尺度に含まれる代表的な項目である。
- 3
トイレ動作不正解
トイレ動作は基本的ADLに含まれる項目で、IADLではない。
- 4
階段昇降不正解
階段昇降は基本的な身体機能に関する項目でIADL尺度の項目ではない。
📚 混同しやすいので注意
ADLとIADLは、項目を入れ替えて「どちらに入るか」を問う形が定番である。表の項目はそのまま頭に入れておきたい。 IADLは基本的ADLよりも先に低下しやすく、軽度の認知機能低下を早期に捉える手がかりになる。
| 区分 | 主な項目 | 代表的な評価尺度 |
|---|---|---|
| 基本的ADL | 食事、排泄、入浴、更衣、整容、移動・移乗 | Barthel Index、FIM、Katz Index |
| 手段的ADL(IADL) | 電話の使用、買い物、食事の準備、家事、洗濯、交通機関の利用、服薬管理、金銭管理 | Lawtonの尺度、老研式活動能力指標 |
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について