第110回 看護師国家試験 午前 問120 解説

状況設定看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

A 市に住むB さん(40歳、経産婦)は、妊娠20週0日である。長女のC ちゃん(5歳)とともに避難所に入所している。B さんに異常は認められなかったが、C ちゃんも不安な表情でB さんの傍にいる姿をみて、看護師はB さんとC ちゃんは福祉避難所への移動が必要ではないかと考えた。 福祉避難所への移動のために看護師が連携する者で適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 福祉避難所への移動には、地域の要配慮者を統括するA市の保健師と連携する。

福祉避難所は、高齢者・障害者・妊産婦・乳幼児など一般の避難所での生活が困難な要配慮者を受け入れるために、市町村が開設・運営する避難所である。 妊婦のBさんと不安を抱えるCちゃんの移動を調整するには、地域の要配慮者への対応や避難所の運営、関係機関との調整を担う行政保健師(A市の保健師)と連携するのが適切である。

他の選択肢は、福祉避難所への移動を調整する立場ではない。精神科的な問題は現時点で明らかでなく、民生委員やボランティアの保育士は支援の担い手にはなるが、受け入れの決定と調整は市町村が担う。

民生委員とは

厚生労働大臣から委嘱され、地域の相談や見守りを行う無給の非常勤職。担当区域の住民の状況をよく把握している。

  • 1

    精神科医不正解

    現時点で精神科的問題は明らかでなく、精神科医との連携が必須ではない。

  • 2

    民生委員不正解

    民生委員は地域見守りを担うが、福祉避難所移動の調整主体ではない。

  • 3

    A 市の保健師正解

    福祉避難所は市町村が開設し、A市の保健師が要配慮者支援と調整の要となる。

  • 4

    ボランティアの保育士不正解

    保育士は支援の担い手だが、福祉避難所移動の調整の連携先ではない。

📚 国試でよく狙われるところ

災害時は、誰が要配慮者にあたるかと、どこが何をするかを入れ替えて問われる。対象の範囲と役割の担い手を対にして覚えよう。 要配慮者とは、高齢者・障害者・乳幼児・妊産婦・傷病者・外国人など災害時に特に配慮を要する人をいう。そのうち自ら避難することが困難な人は避難行動要支援者として市町村が名簿を作成する。

  • 福祉避難所=一般の避難所での生活が困難な要配慮者のために市町村が開設する。バリアフリー、専門的人材、生活相談等の体制を整える
  • 行政(市町村・保健所)の保健師=地域全体の健康課題の把握、避難所の巡回と環境衛生、要配慮者の把握と支援調整、関係機関との連絡調整
  • 災害時の主な支援チーム=DMAT(急性期の医療)、DPAT(精神医療)、JMAT、DHEAT(保健医療行政の支援)、災害支援ナース
  • 避難所の主な健康課題=感染症、深部静脈血栓症、生活不活発病、便秘・不眠、低栄養・脱水、こころのケア

出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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