第109回 看護師国家試験 午前 問12 解説
📝 問題
脳塞栓症を生じやすい不整脈はどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 脳塞栓症を生じやすい不整脈は心房細動である。
心房細動では心房がきちんと収縮せず、血液がよどんで左心耳に血栓ができやすい。 その血栓がはがれて脳の動脈に流れ込むと、心原性脳塞栓症を起こす。
他の3つは、血栓ができる不整脈ではない。心室頻拍と完全房室ブロックは血圧が保てなくなって失神などを招く不整脈、心房性期外収縮は健康な人にもみられ、ふつうは治療がいらない。
心房細動と診断されたら、脳塞栓を防ぐために抗凝固薬を使う。
左心耳とは
左心房から耳たぶのように突き出た袋状の部分。血液がよどみやすく、血栓ができやすい。
- 1
心室頻拍不正解
心室頻拍は血行動態破綻を招くが心原性塞栓の主因ではない。
- 2
心房細動正解
心房細動は左心耳に血栓を生じ心原性脳塞栓症の原因となる。
- 3
心房性期外収縮不正解
心房性期外収縮は通常無害で塞栓を生じにくい。
- 4
完全房室ブロック不正解
完全房室ブロックは徐脈・失神を招くが塞栓の主因ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
心房細動は、心電図の特徴と合併症を入れ替えて問われる。心電図の形と脳塞栓を対にして覚えよう。 心房細動の心電図はP波が消失し、基線が細かく揺れ(f波)、RR間隔が不規則になるのが特徴である。
- 脳塞栓のリスク評価にはCHADS2スコア(心不全・高血圧・75歳以上・糖尿病・脳卒中/TIAの既往)が用いられる
- 予防に用いる抗凝固薬は、ワルファリンと直接経口抗凝固薬(DOAC)である
- ワルファリンの効果はPT-INRという検査値で管理する
- ワルファリンの内服中は、ビタミンKを多く含む納豆・青汁・クロレラを避ける
- 心原性脳塞栓症は突然起こり、梗塞巣が大きくなりやすい
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について