第108回 看護師国家試験 午前 問16 解説
📝 問題
骨髄抑制が出現するのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 骨髄抑制が出現するのは抗癌薬である。
抗癌薬(細胞障害性抗がん薬)は分裂の盛んな細胞をまとめて攻撃する薬なので、癌細胞だけでなく骨髄の造血細胞も傷つける。 その結果が骨髄抑制で、白血球・赤血球・血小板がそろって減り、易感染・貧血・出血傾向が現れる。
麻薬・利尿薬・強心薬は、それぞれ便秘・電解質異常・不整脈が主な副作用で、骨髄抑制を主な副作用とはしない。
「骨髄抑制といえば抗癌薬」と結びつけて覚えておく。
- 1
麻薬不正解
麻薬の主な副作用は便秘・悪心・呼吸抑制などで、骨髄抑制は主作用ではない。
- 2
利尿薬不正解
利尿薬の副作用は電解質異常や脱水などで、骨髄抑制を主な副作用とはしない。
- 3
抗癌薬正解
抗癌薬は造血細胞を障害し、白血球・赤血球・血小板が減少する骨髄抑制を起こす。
- 4
強心薬不正解
強心薬の副作用は不整脈や中毒症状などで、骨髄抑制は主作用ではない。
📚 国試でよく狙われるところ
骨髄抑制は、どの血球がいつ減るかと、感染の危険が高まる目安の数値がセットで問われる。血球の寿命の長さと結びつけて覚えよう。
- 好中球数が500/μL未満になると重症感染のリスクが著しく高まる。
- 発熱性好中球減少症〈FN〉は好中球減少時の発熱で、速やかな抗菌薬投与を要する。
- 寿命の短い好中球が最も早く減少し、寿命約120日の赤血球は遅れて減少する。
| 時期 | 主な副作用 |
|---|---|
| 投与直後〜数時間 | アナフィラキシー、血管外漏出、急性の悪心・嘔吐 |
| 2〜7日 | 遅発性の悪心・嘔吐、食欲不振、全身倦怠感 |
| 7〜14日 | 口内炎、下痢、骨髄抑制(白血球が最も減る時期) |
| 2〜3週 | 脱毛、血小板減少、貧血 |
| 数か月以降 | 心毒性、肺線維症、末梢神経障害、性腺機能障害 |
参考: 標準的な薬理学・がん看護学教科書
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について