第108回 看護師国家試験 午前 問17 解説
📝 問題
心音の聴取でⅠ音がⅡ音より大きく聴取されるのはどれか。 ただし、●は聴取部位を示す。
※ 選択肢は準備中です(別紙資料の問題)。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 心音でⅠ音がⅡ音より大きく聴取されるのは心尖部(僧帽弁領域)である。
Ⅰ音は房室弁(僧帽弁・三尖弁)の閉鎖音で、収縮期の始まりを示す。Ⅱ音は半月弁(大動脈弁・肺動脈弁)の閉鎖音で、拡張期の始まりを示す。
その弁を通った血液が流れていく方向に、音はよく伝わる。 Ⅰ音は心尖部(僧帽弁領域=第5肋間左鎖骨中線)で最も強く、Ⅱ音は心基部(大動脈弁・肺動脈弁領域=第2肋間胸骨縁)で最も強い。 Ⅰ音がⅡ音より大きく聴取されるのは心尖部である。
- 1
正解
Ⅰ音は心尖部(僧帽弁領域)で最も強く聴取され、Ⅱ音より大きく聴こえる。
- 2
不正解
Ⅰ音が優位に聴こえる部位ではない。
- 3
不正解
Ⅰ音がⅡ音より大きく聴こえる部位にはあたらない。
- 4
不正解
Ⅰ音の聴取が最も強くなる部位ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
心音は、Ⅲ音・Ⅳ音がどんなときに聴こえるかと、聴診部位の位置がまとめて問われる。弁の名前と肋間の数字を対にして覚えよう。
- Ⅲ音は拡張早期の急速流入音で、心不全や健常な若年者で聴かれる。
- Ⅳ音は心房収縮に伴う音で、心室のコンプライアンス低下(高血圧性心疾患など)で聴かれる。
- 心尖部は左側臥位にすると心臓が胸壁に近づき、Ⅰ音や僧帽弁の雑音が聴取しやすくなる。
| 聴診部位 | 位置 | よく聴かれる音 |
|---|---|---|
| 大動脈弁領域 | 第2肋間胸骨右縁 | Ⅱ音、大動脈弁狭窄症の収縮期雑音 |
| 肺動脈弁領域 | 第2肋間胸骨左縁 | Ⅱ音、Ⅱ音の分裂 |
| Erb領域 | 第3肋間胸骨左縁 | 大動脈弁閉鎖不全症の拡張期雑音 |
| 三尖弁領域 | 第4肋間胸骨左縁 | Ⅰ音 |
| 僧帽弁領域(心尖部) | 第5肋間左鎖骨中線 | Ⅰ音、Ⅲ音・Ⅳ音、僧帽弁閉鎖不全症の収縮期雑音 |
参考: 標準的なフィジカルアセスメント教科書(心音聴診)
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について