第107回 看護師国家試験 午後 問21 解説

⭐ 必修疾病の成り立ちと回復の促進✔ 監修済み

📝 問題

ジギタリスの副作用〈有害事象〉はどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ ジギタリス中毒では、悪心・嘔吐などの消化器症状が早期にみられる。

ジギタリス(ジゴキシンなど)は強心・徐拍作用をもつが治療域が狭く、中毒を起こしやすい。 ジギタリス中毒では悪心・嘔吐・食欲不振などの消化器症状が早期に現れ、加えて視覚異常(黄視)、不整脈、徐脈などがみられる。 低カリウム血症は中毒を助長する。

国試ではジギタリス中毒症状が頻出である。 消化器症状・視覚異常・不整脈・徐脈を代表症状として押さえ、投与前に脈拍を確認するという看護のポイントと併せて覚えておく。

治療域とは

薬が効果を発揮する血中濃度の範囲。ジギタリスはこの幅が狭く、少し超えただけで中毒になる。

  • 1

    難聴不正解

    難聴はアミノグリコシド系抗菌薬などで問われる副作用で、ジギタリスの代表症状ではない。

  • 2

    悪心正解

    悪心(嘔吐・食欲不振などの消化器症状)はジギタリス中毒の早期症状である。

  • 3

    易感染不正解

    易感染は副腎皮質ステロイドや抗がん薬などで問われるもので、ジギタリスの副作用ではない。

  • 4

    低血糖不正解

    低血糖はインスリンや経口血糖降下薬で問われる副作用で、ジギタリスの代表的な副作用ではない。

📚 ここも一緒におさえておこう

ジギタリスは、作用のしくみ・適応・中毒の観察までまとめて問われる。 有効域と中毒域が近いため、投与前の脈拍測定と中毒症状の観察が看護の中心になる。

  • 作用機序はNa+/K+-ATPase阻害による細胞内Ca2+増加で、心収縮力の増強(強心作用)と房室伝導の抑制(徐拍作用)
  • 適応は心不全、頻脈性心房細動の心拍数調節
  • 投与前に1分間の脈拍を測定し、60回/分未満や不整があれば投与を控えて医師に報告する
  • 中毒の誘因は低カリウム血症、腎機能低下、高齢、利尿薬の併用
  • 中毒症状は消化器症状(悪心・嘔吐・食欲不振)、視覚異常(黄視・光がまぶしい)、不整脈・徐脈

参考: 医学書院『系統看護学講座』(ジギタリス中毒)

出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

この問題をアプリで演習しませんか?

この1問を演習する(無料)第107回の問題一覧を見る