第106回 看護師国家試験 午前 問29 解説
📝 問題
膵液について正しいのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 膵液は弱アルカリ性の消化液である。
膵液は弱アルカリ性(pH8前後)の消化液で、1日に1〜1.5L出る。胃から流れてきた強い酸性の内容物を中和し、消化酵素が働ける環境をつくるのがその役目である。 アルカリ性のもとは重炭酸イオンで、十二指腸に酸が届くと出るセクレチンがこの分泌を促す。
他の3つは向きや出どころが違う。膵液は糖質の消化酵素も含み、セクレチンは分泌を増やし、ランゲルハンス島から出るのはホルモンである。
外分泌とは
作った液を管を通して消化管や体の表面へ出すしくみ。膵液・唾液・汗がこれにあたり、血液の中へ出す内分泌と対になる。
- 1
弱アルカリ性である。正解
重炭酸イオンを多く含み、胃から来た酸性の内容物を中和して、消化酵素が働ける環境にする。
- 2
糖質分解酵素を含まない。不正解
逆。糖質を分解するアミラーゼを含む。膵液は糖質・蛋白質・脂肪の三大栄養素すべての消化酵素をもつ、唯一の消化液である。
- 3
セクレチンによって分泌量が減少する。不正解
逆。セクレチンは十二指腸に酸が流れ込むと出るホルモンで、重炭酸イオンに富む膵液の分泌を増やす。
- 4
Langerhans〈ランゲルハンス〉島のβ細胞から分泌される。不正解
ランゲルハンス島は血糖を調節するホルモンを血液へ出す部分(内分泌)。膵液を作るのは腺房細胞で、膵管を通って十二指腸へ出る(外分泌)。
📚 国試でよく狙われるところ
膵液は「反応(アルカリ性)」「含む酵素」「分泌を促すホルモン」の3点を入れ替えて問われる。三大栄養素すべてを分解できるのは膵液だけ、を軸にしよう。 分泌を促すホルモンは十二指腸から出る2つで、セクレチンは重炭酸イオンに富む膵液を、コレシストキニンは酵素に富む膵液と胆囊の収縮を促す。
| 酵素 | 分解するもの |
|---|---|
| アミラーゼ | でんぷんなどの糖質 |
| トリプシン | 蛋白質 |
| リパーゼ | 脂肪 |
参考: 系統看護学講座 人体の構造と機能 解剖生理学
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について