第105回 看護師国家試験 午後 問73 解説
📝 問題
触診法による血圧測定で適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 触診法では、加圧したあと1拍動あたり2〜4mmHgずつゆっくり減圧する。
触診法は、聴診器を使わず橈骨動脈の拍動を指で触れながら血圧を測る方法である。ショックなどで音を聞き取れないときや、聴診法の前におおよその収縮期血圧を知るために行う。
減圧が速すぎると拍動が戻る瞬間を捉えられず、実際より低く読んでしまう。1拍動あたり2〜4mmHgのゆっくりした速さで下げる。 脈が触れなくなった値からさらに20〜30mmHg加圧してから減圧を始め、再び脈が触れた値が収縮期血圧である。
コロトコフ音とは
聴診法でマンシェットを緩めていくときに、細くなった血管を血液が通って生じる音。聞こえ始めが収縮期血圧、消える点が拡張期血圧にあたる。
- 1
血圧計は患者の心臓の高さに置く。不正解
心臓の高さに合わせるのは血圧計ではなく、測定する上腕である。上腕が心臓より低いと高く、高いと低く測れる。
- 2
マンシェットの幅は上腕全体を覆うサイズを選ぶ。不正解
マンシェットの幅は上腕の長さの3分の2ほどを目安に選ぶ。上腕全体を覆うほど広いと血圧は低く出る。
- 3
150 mmHgまで加圧して減圧を開始する。不正解
加圧する高さは一律ではなく、脈が触れなくなった値からさらに20〜30mmHg上げたところまでとする。
- 4
加圧後に1拍動当たり2〜4mmHgずつ減圧する。正解
1拍動あたり2〜4mmHgの速さで減圧すると、脈が戻る値を取り逃さずに読み取れる。
- 5
減圧開始後に初めて脈が触知されたときの値を拡張期血圧とする。不正解
初めて脈が触れた値は収縮期血圧である。触診法で読めるのは収縮期血圧までで、拡張期血圧は聴診法でコロトコフ音が消える点から読む。
📚 国試でよく狙われるところ
血圧測定は、触診法と聴診法で何が測れるかを入れ替えて問われる。触診法は収縮期血圧だけ、聴診法は収縮期と拡張期の両方、と対にして覚えよう。
- マンシェットの幅が狭すぎると血圧は高く、広すぎると低く測れる。巻き方がゆるいときも高く出る。
- 聴診法ではコロトコフ音が聞こえ始めた点が収縮期血圧、消えた点が拡張期血圧である。
- 同じ人でも測る腕・姿勢・時間帯で値は変わる。条件をそろえて繰り返し測る。
参考: 基礎看護技術(バイタルサインの測定)
出典:「第105回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について