第103回 看護師国家試験 午前 問15 解説
📝 問題
抗血小板作用と抗炎症作用があるのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 抗血小板作用と抗炎症作用をあわせもつのはアスピリンである。
アスピリンは、炎症・痛み・発熱のもとになるプロスタグランジンをつくる酵素の働きを止める薬である。この働きで解熱・鎮痛・抗炎症が得られる。
同じ酵素は血小板の中にもあり、血小板を固まらせる物質もつくれなくなる。少ない量で使うと抗血小板作用が前に出るので、心筋梗塞や脳梗塞の再発予防に用いられる。
プロスタグランジンとは
体の中でつくられ、炎症・痛み・発熱を起こすほか、胃の粘膜を守る働きももつ物質。
- 1
ヘパリン不正解
ヘパリンは注射で使う抗凝固薬で、血液を固める反応をじゃまして血栓を防ぐ。透析や血栓症の治療で使う。
- 2
アルブミン不正解
アルブミンは血液中のたんぱく質で、血管内に水分を引きとめる働きをもつ。製剤は低アルブミン血症やショックの治療に使う。
- 3
アスピリン正解
アスピリンは炎症・痛み・熱をおさえ、少ない量では血小板が固まるのも抑える。
- 4
ワルファリン不正解
ワルファリンは飲み薬の抗凝固薬で、ビタミンKの働きをじゃまして凝固因子がつくられるのを抑える。
📚 混同しやすいので注意
抗血小板薬と抗凝固薬は名前が似ていて入れ替えて問われる。血小板に効くのか凝固因子に効くのかで分けよう。 アスピリンやクロピドグレルは抗血小板薬で、血流の速い動脈にできる血栓を防ぐ。ワルファリンやヘパリンは抗凝固薬で、血流のゆるやかな静脈や心房にできる血栓を防ぐ。 小児のインフルエンザや水痘にアスピリンを使うとライ症候群を起こすおそれがあるため、15歳未満には用いない。
参考: 薬理学(解熱鎮痛薬・抗血栓薬)
出典:「第103回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について