第115回 看護師国家試験 午前 問35 解説
📝 問題
Fowler〈ファウラー〉位で膝窩に枕を挿入する理由で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 膝窩の枕で膝を軽度屈曲させ、身体が足側へずり下がるのを防ぐ。
Fowler〈ファウラー〉位ではベッドの背を挙げるので、重力で身体が足元へ滑り落ちようとする。膝窩に枕を入れて膝を軽く曲げると、曲がった大腿が支えになって上半身のずり下がりを防げる。
ずり下がりに伴うずれ(せん断力)は仙骨部の褥瘡の主な原因でもある。 姿勢の保持と褥瘡予防の両方に意味がある。
- 1
頸部の前屈を防ぐ。不正解
頸部の前屈を防ぐのは後頭部から頸部を支える枕の役割。枕が高すぎると頸部が前屈し、呼吸や嚥下がしにくくなる。
- 2
上半身のずれを防ぐ。正解
正しい。膝を軽く曲げることで足側へ滑るのを防ぎ、仙骨部にかかるずれも減らせる。
- 3
脊柱の生理的弯曲を保つ。不正解
脊柱の生理的弯曲(腰椎の前弯)を保つのは、腰の隙間を埋めるクッションの役割である。
- 4
尖足を防ぐ。不正解
尖足の予防は足底板やクッションで足関節を背屈0度に保って行う。膝窩の枕では足関節の肢位は保てない。
📚 ここも一緒におさえておこう
体位の角度と、ずれを逃がすひと手間がセットで問われる。
- Fowler位(半坐位)は上体を45〜60度、セミファウラー位は15〜30度挙上した体位。
- 背上げは膝→頭の順、背下げは頭→膝の順に操作するとずれが小さい。
- 挙上後は背抜き・尻抜きを行い、寝衣とマットの間にできたずれを解放する。
- 同じ圧でも、ずれが加わると褥瘡ができやすい。圧とずれの両方を減らす。
参考: 日本褥瘡学会「褥瘡予防・管理ガイドライン」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について