第115回 看護師国家試験 午前 問25 解説
📝 問題
対光反射に関与するのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 対光反射の遠心路は動眼神経(第Ⅲ脳神経)。
対光反射は、光を当てると瞳孔が縮む反射である。経路はこう進む。 ・求心路=視神経(第Ⅱ脳神経) ・中枢=中脳のEdinger-Westphal(エディンガー・ウェストファル)核 ・遠心路=動眼神経(第Ⅲ脳神経)の副交感線維が瞳孔括約筋を縮める
対光反射の求心路は視神経だが、ここで答えるのは遠心路の動眼神経である。
- 1
動眼神経正解
正しい。動眼神経の副交感線維が瞳孔括約筋を収縮させ、縮瞳を起こす。
- 2
滑車神経不正解
滑車神経(第Ⅳ)は上斜筋だけを支配し、眼球を下内方へ向ける。瞳孔の運動には関与しない。
- 3
三叉神経不正解
三叉神経(第Ⅴ)は顔面の知覚と咀嚼筋の運動を担う。角膜反射の求心路だが、対光反射には関与しない。
- 4
外転神経不正解
外転神経(第Ⅵ)は外側直筋を支配して眼球を外転させる。瞳孔は正常のままである。
- 5
顔面神経不正解
顔面神経(第Ⅶ)は表情筋の運動、舌前2/3の味覚、涙腺・唾液腺の分泌を担う。瞳孔の大きさは調節しない。
📚 国試でよく狙われるところ
瞳孔の所見は、大きさ・左右差・反射の有無をひと組にして問われる。 光を当てた側が縮むのが直接対光反射、反対側も同時に縮むのが間接対光反射。 視索が両側の中脳へ分かれるために起こる。
- 瞳孔径の正常は2.5〜4mm、左右差0.5mm以上は異常。瞳孔不同+対光反射消失は脳ヘルニアを示す緊急所見。
- 両側の著明な縮瞳(ピンポイント瞳孔)は橋出血やオピオイド過量、両側散瞳+対光反射消失は重い脳幹障害・低酸素脳症を示す。
- 近見反射(輻輳反射)は調節・輻輳・縮瞳の3つからなり、これも動眼神経がかかわる。
| 脳神経 | 支配 | 麻痺したときの主な所見 |
|---|---|---|
| Ⅱ 視神経 | 視覚(対光反射の求心路) | 視力・視野障害、患側の直接反射消失 |
| Ⅲ 動眼神経 | 上・下・内側直筋、下斜筋、眼瞼挙筋、瞳孔括約筋 | 眼瞼下垂、散瞳、対光反射消失、外下方偏位 |
| Ⅳ 滑車神経 | 上斜筋 | 下方視での複視 |
| Ⅵ 外転神経 | 外側直筋 | 内斜視、外転障害 |
参考: 日本脳神経外科学会「頭部外傷治療・管理のガイドライン」
出典:「第115回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について