第114回 看護師国家試験 午後 問42 解説

一般在宅看護論✔ 監修済み

📝 問題

胃瘻からの経管栄養を行う在宅療養者の家族に説明する内容で正しいのはどれか。

✅ 正解

1

💡 解説

✅ 胃瘻からは、食事をミキサーにかけた流動食も注入できる。

胃瘻は栄養剤を胃へ直接送る経路で、胃には食べ物をためて混ぜ、少しずつ送り出すはたらきが残っている。だから市販の栄養剤だけでなく、ふだんの食事をミキサーにかけた流動食も注入できる。

ミキサー食や半固形の栄養剤は、液体の栄養剤より逆流や下痢を起こしにくい。家族と同じ食事を分け合えるので、在宅でよく選ばれる。

  • 1

    流動(ミキサー)食は注入できる。正解

    胃に直接入るため、ミキサー食や半固形の栄養剤も注入できる。粘り気があるので太めの注射器や加圧バッグを使い、注入後は白湯で流して詰まりを防ぐ。

  • 2

    注入前に胃瘻の瘻孔部を消毒する。不正解

    瘻孔は消毒しない。石けんと微温湯で洗ってよく乾かすのが基本で、消毒薬はかえって皮膚を傷める。

  • 3

    胃瘻カテーテルは週に1回交換する。不正解

    週1回では頻繁すぎる。交換は医師が行い、目安はバルーン型が1〜2か月、バンパー型が4〜6か月ごとである。

  • 4

    注入中は体位を15度のFowler〈ファウラー〉位にする。不正解

    15度では逆流も誤嚥も防げない。注入中から終了後30分〜1時間は、上体を30〜90度に起こしておく。

📚 ここも一緒におさえておこう

胃瘻カテーテルは、体外側(ボタン型・チューブ型)と体内側(バルーン型・バンパー型)の組み合わせで4種類ある。在宅では家族が最初に異変に気づくので、下の対応をあらかじめ伝えておく。

経管栄養で起こりやすいトラブルと対応
トラブル主な原因対応
下痢注入速度が速い、栄養剤の温度が低い、浸透圧が高い、細菌汚染速度を落とす、常温に戻す、半固形化を検討、衛生的に取り扱う
嘔吐・誤嚥上体挙上が不十分、注入速度が速い、胃内容の停滞30〜90度を保つ、注入前に胃内残留を確認、速度を落とす
カテーテル閉塞フラッシュ不足、薬剤の固化注入前後に白湯でフラッシュ、薬は十分に溶解する(簡易懸濁法)
瘻孔周囲の皮膚炎・不良肉芽漏れ、過度な圧迫や摩擦石けん洗浄と乾燥、ストッパーを締めすぎない、受診
事故(自己)抜去認知症、体動、固定不良瘻孔は数時間で閉じるため速やかに連絡・受診。あらかじめ対処法を家族と決めておく

参考: 日本静脈経腸栄養学会 静脈経腸栄養ガイドライン

出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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