第114回 看護師国家試験 午後 問17 解説
📝 問題
インスリン療法で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ インスリン療法で最も注意すべき有害事象は低血糖である。
インスリン療法で最も多く、最も重要な有害事象は低血糖である。食事が遅れた、量が少なかった、いつもより体を動かした、注射量を間違えた、といったときに起こる。
・血糖70mg/dL未満…冷汗、動悸、手のふるえ、強い空腹感 ・さらに下がると…頭痛、集中力の低下、意識障害、けいれん
そのほか注射部位の硬結、体重増加、まれにアレルギーがある。
- 1
毎回同じ部位に注射する。不正解
同じ場所に打ち続けると皮下に硬結ができ、そこに打つと吸収が悪く不安定になって血糖が乱れる。毎回2〜3cmずらす。
- 2
有害事象は低血糖である。正解
正しい。最も注意すべき副作用で、患者と家族への対処法の指導が欠かせない。
- 3
就寝前は超速効型製剤を使用する。不正解
超速効型は効きはじめが10〜20分と速く、食事の直前に打つ製剤。就寝前は持効型溶解(または中間型)を使う。就寝前に超速効型を打つと夜間低血糖を招く。
- 4
2型糖尿病の治療法として必須である。type 2 diabetes mellitus不正解
2型糖尿病はまず食事療法と運動療法を行い、次に飲み薬などを用いる。インスリンが必ず要るのは1型糖尿病で、2型では血糖コントロール不良例や周術期、妊娠時などに使う。
📚 ここも一緒におさえておこう
低血糖への対応と、体調の悪い日の指導は実習でも国試でもよく問われる。
- 低血糖時はブドウ糖10gをとる。αグルコシダーゼ阻害薬を飲んでいる人は砂糖では効かない
- シックデイでも自己判断でインスリンを中止せず、水分と炭水化物をとって主治医に連絡する
- 注射は皮下注射。腹壁がいちばん吸収が安定する
- 未開封は冷蔵(2〜8℃)、使用中は室温で遮光保存。凍結させない
| 種類 | 発現時間 | 持続時間 | 打つタイミング |
|---|---|---|---|
| 超速効型 | 10〜20分 | 3〜5時間 | 食直前 |
| 速効型(レギュラー) | 30分〜1時間 | 5〜8時間 | 食事30分前 |
| 中間型(NPH) | 1〜3時間 | 18〜24時間 | 1日1〜2回 |
| 持効型溶解 | 1〜2時間 | 約24時間 | 1日1回(毎日同じ時刻) |
参考: 糖尿病診療ガイドライン(日本糖尿病学会)
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について