第114回 看護師国家試験 午前 問80 解説
📝 問題
Ⅱ型アレルギーで起こる疾患はどれか。
✅ 正解
5
💡 解説
✅ 特発性血小板減少性紫斑病は、Ⅱ型(細胞傷害型)アレルギーで起こる。
Ⅱ型アレルギーは、細胞の表面にある抗原に抗体(IgG〈アイジージー〉・IgM〈アイジーエム〉)がくっつき、補体やマクロファージの働きでその細胞が壊されるもの。細胞傷害型という。
特発性血小板減少性紫斑病(ITP〈アイティーピー〉)では、血小板の表面に対する自己抗体ができ、抗体のついた血小板が脾臓で壊される。 血小板が減る。まさにⅡ型の代表である。
- 1
糸球体腎炎〈glomerulonephritis〉不正解
急性糸球体腎炎は、抗原と抗体がくっついた免疫複合体が糸球体にたまって起こるⅢ型。
- 2
関節リウマチ〈rheumatoid arthritis〉不正解
関節リウマチは、免疫複合体(Ⅲ型)とT細胞(Ⅳ型)が関わる自己免疫の病気。
- 3
アトピー性皮膚炎〈atopic dermatitis〉不正解
アトピー性皮膚炎は、IgE〈アイジーイー〉と肥満細胞が関わるⅠ型(すぐ出るタイプ)に、皮膚のバリアの弱さが加わって起こる。
- 4
アレルギー性結膜炎〈allergic conjunctivitis〉不正解
アレルギー性結膜炎は、花粉やダニに対するIgEによってヒスタミンが出るⅠ型。
- 5
特発性血小板減少性紫斑病〈ITP〉〈idiopathic thrombocytopenic purpura〉正解
正しい。血小板に対する自己抗体がつき、その血小板が脾臓のマクロファージに食べられて壊される。
📚 混同しやすいので注意
Ⅰ〜Ⅲ型は抗体が働く液性免疫、Ⅳ型はT細胞が働く細胞性免疫。Ⅳ型だけ反応が出るまでに24〜48時間かかるので遅延型という。
| 型 | 別名 | 関与する主体 | 代表疾患 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ型 | 即時型・アナフィラキシー型 | IgE・肥満細胞 | アナフィラキシー、気管支喘息、花粉症、じんま疹、アトピー性皮膚炎 |
| Ⅱ型 | 細胞傷害型 | IgG・IgM・補体 | 特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、不適合輸血、重症筋無力症 |
| Ⅲ型 | 免疫複合体型 | 免疫複合体・補体 | 急性糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス、血清病、過敏性肺炎 |
| Ⅳ型 | 遅延型・細胞免疫型 | T細胞・マクロファージ | ツベルクリン反応、接触皮膚炎、移植拒絶反応 |
出典:「第114回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について