第113回 看護師国家試験 午後 問12 解説
📝 問題
膵管と合流して大十二指腸乳頭(Vater〈ファーター〉乳頭)に開口するのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 膵管と合流して大十二指腸乳頭に開口するのは総胆管である。
肝臓で作られた胆汁は左右の肝管から総肝管を経て流れ、胆嚢管と合流して総胆管となる。総胆管は通常、主膵管と合流し、大十二指腸乳頭(Vater〈ファーター〉乳頭)に開口して十二指腸へ胆汁・膵液を排出する。
胆道系は「肝管→総肝管→(胆嚢管と合流)→総胆管→膵管と合流→ファーター乳頭」という流れで整理する。乳頭部には括約筋(オッディ括約筋)があり、胆汁・膵液の排出を調節する。胆石が総胆管に嵌頓すると閉塞性黄疸や膵炎を起こす点も臨床上重要である。
- 1
肝管不正解
肝管は肝臓から胆汁を運ぶ上流の管で、乳頭に直接開口しない。
- 2
総肝管不正解
総肝管は左右の肝管が合流したもので、胆嚢管と合流して総胆管になる手前の管である。
- 3
総胆管正解
総胆管が主膵管と合流し、大十二指腸乳頭(ファーター乳頭)に開口する。
- 4
胆嚢管不正解
胆嚢管は胆嚢と総胆管をつなぐ管で、乳頭に開口するものではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
胆汁の働きと総胆管結石の症状を併せて確認する。
- 胆汁は肝臓で1日約500〜800mLつくられ、脂肪の乳化と脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を助ける
- 胆嚢は胆汁を濃縮・貯蔵し、脂肪の刺激で分泌されるコレシストキニン(CCK)により収縮する
- 総胆管結石による急性胆管炎ではシャルコー3徴(発熱・黄疸・右季肋部痛)がみられる
参考: 標準的な解剖学(胆道系の構造)
出典:「第113回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について