第112回 看護師国家試験 午後 問69 解説

一般看護の統合と実践✔ 監修済み

📝 問題

A病院の組織図を示す。 医療安全管理を担う部門が横断的に活動する位置はどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 医療安全管理部門は特定の診療部門に属さず、管理者直下で組織全体を横断できる②の位置に置かれる。

医療安全管理を担う部門は、特定の診療科や部署に従属するのではなく、病院組織全体を横断して活動できるよう、院長(管理者)直下などトップに近い位置に独立して置かれる。組織図では、各診療部門の下位ではなく、管理者から各部門へ横断的に関与できる②の位置がこれにあたる。

医療安全管理部門を横断的な位置に置くのは、部門間の壁を越えてインシデント情報を集約し、全部署に安全対策を展開・徹底する必要があるためである。特定部門の下に置くと、その部門の利害に影響され独立した安全管理が難しくなる。

国試の医療安全では、安全管理部門・感染対策部門などが組織横断的に機能することが問われる。「横断的」というキーワードから、特定部門に属さず全体を見渡せる位置を選ぶ。

  • 1

    ①不正解

    ①は特定部門に属する位置と考えられ、組織を横断して活動する安全管理部門の配置としては適さない。

  • 2

    ②正解

    ②は特定の診療部門に従属せず組織全体を横断できる位置にあたり、医療安全管理部門の配置として適切である。

  • 3

    ③不正解

    ③は特定部門の下位に位置すると考えられ、横断的に活動する安全管理部門の配置としては適さない。

  • 4

    ④不正解

    ④は特定部門の下位に位置すると考えられ、横断的に活動する安全管理部門の配置としては適さない。

📚 混同しやすいので注意

医療安全のしくみは、院内に置くものと行政・第三者機関が担うものを入れ替えて問われる。表の名前と設置主体を対にして覚えよう。 あわせて、院内に置く側の要件も問われる。

  • 厚生労働大臣が承認した高度医療を担う特定機能病院では、医療安全管理部門の設置と、報告の集約・分析や職員研修を担う専任の医療安全管理者の配置が義務付けられている。
  • インシデント(ヒヤリ・ハット)報告は個人の責任追及ではなくシステムの改善を目的とし、報告しやすい風土づくりが重要。
医療安全に関わる主な仕組み
名称設置主体役割
医療安全管理委員会病院・有床診療所院内の安全管理、インシデント情報の分析と改善
医療安全支援センター都道府県・保健所設置市・特別区患者や家族からの苦情・相談への対応、情報提供
医療事故調査・支援センター国が指定(日本医療安全調査機構)予期しない死亡事故の院内調査の支援・整理分析

参考: 医療法(医療安全管理体制)/病院組織における医療安全管理部門の役割

出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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