第112回 看護師国家試験 午後 問18 解説
📝 問題
グリセリン浣腸を準備する際の浣腸液の温度で適切なのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ グリセリン浣腸の浣腸液は、体温よりやや高い約40℃が適切である。
グリセリン浣腸液は体温よりやや高い40℃前後に温めて用いる。 冷たすぎると腸管を刺激して血圧変動や不快感を招き、熱すぎると腸粘膜を損傷する危険があるためである。
国試では浣腸液の温度が繰り返し問われる。20〜30℃では体温より低く、腸を刺激して不快感や血圧変動を招く。50℃では腸粘膜を損傷する危険がある。 体温よりやや高い「40℃前後」というキーワードで覚えるとよい。
- 1
20℃不正解
20℃は体温より低く、腸管を刺激して不快感や血圧変動を招くため適切でない。
- 2
30℃不正解
30℃も体温より低めで、浣腸液としてはやや冷たく適切な温度ではない。
- 3
40℃正解
40℃前後(体温よりやや高め)が腸粘膜を損なわず不快感も少ない適切な温度である。
- 4
50℃不正解
50℃は高温で腸粘膜を損傷する危険があり、適切でない。
📚 ここも一緒におさえておこう
浣腸は、温度だけでなく体位・挿入の長さ・注入の速さまで数字で問われる。どれも腸を傷つけず、確実に効かせるための数字だと考えると思い出しやすい。
- 体位は左側臥位(S状結腸・直腸の走行に沿うため)。立位での実施は禁忌で、直腸穿孔の危険がある。
- カテーテルの挿入は成人で約5cm。注入はゆっくり行い、注入後は3〜5分程度がまんしてもらってから排便を促す。
- 迷走神経反射による血圧低下・徐脈・気分不快に注意する。強い刺激や緊張で脈が遅くなり血圧が下がる反応で、実施中だけでなく実施後も観察を続ける。
- グリセリンは浸透圧により腸壁の水分を引き出し、腸管を刺激して蠕動を促す。腸粘膜に傷があるとグリセリンが血液中へ入り、赤血球を壊して溶血・腎障害を起こしうる。
参考: 標準的な基礎看護技術(浣腸)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について