第112回 看護師国家試験 午後 問12 解説
📝 問題
心臓の刺激伝導系で最初の興奮部位はどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 刺激伝導系で最初に興奮するのは洞房結節である。
心臓の刺激伝導系は、洞房結節→房室結節→His〈ヒス〉束→左脚・右脚→Purkinje〈プルキンエ〉線維の順で興奮が伝わる。 洞房結節は右心房にあり、自発的にリズムを刻む本来のペースメーカーであるため、最初の興奮部位はここである。
国試では刺激伝導系の順序と各部位の役割が頻出する。洞房結節が正常のペースメーカー、房室結節は心房から心室への興奮伝導を一度遅らせる中継点、His束以降は心室内へ興奮を素早く伝える。この一連の流れを順に押さえておくと、不整脈(洞不全、房室ブロックなど)の理解にもつながる。
ペースメーカーとは
心臓が打つリズムをつくり出している場所のこと。ふだんは洞房結節がその役をしており、ここが働かなくなると機械を植え込んで代わりをさせることがある。
- 1
洞房結節正解
洞房結節は右心房にある正常のペースメーカーで、刺激伝導系の興奮はここから始まる。
- 2
房室結節不正解
房室結節は洞房結節に続く中継点で、心房から心室への伝導を遅らせるが最初の興奮部位ではない。
- 3
His〈ヒス〉束不正解
His束は房室結節の後に興奮が伝わる部位であり、伝導の起点ではない。
- 4
Purkinje〈プルキンエ〉線維不正解
Purkinje線維は伝導系の最終段で心室筋へ興奮を広げる部位であり、最初ではない。
📚 ここも一緒におさえておこう
刺激伝導系は、順番だけでなく「上流が止まったらどうなるか」まで問われる。下に行くほど自分で打てる回数が減る、と数字の並びで覚えよう。
- 房室結節で伝導が遅れることは心電図のPQ(PR)間隔にあたり、心房の収縮が終わってから心室が収縮できるようにしている。
- 洞房結節の機能低下=洞不全症候群、房室結節以下の伝導障害=房室ブロック。いずれも徐脈性不整脈でペースメーカ植込みの適応となりうる。
| 部位 | 固有の興奮頻度 |
|---|---|
| 洞房結節 | 60〜80回/分 |
| 房室接合部(房室結節) | 40〜60回/分 |
| His束・Purkinje線維(心室) | 20〜40回/分 |
参考: 標準的な解剖生理学(心臓の刺激伝導系)
出典:「第112回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について