第111回 看護師国家試験 午後 問20 解説

⭐ 必修基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

左片麻痺患者の上衣の交換で適切なのはどれか。

✅ 正解

3

💡 解説

✅ 右腕(健側)から脱がせ、左腕(患側)から着せる。

片麻痺患者の更衣は「脱健着患(だっけんちゃくかん)」が原則である。 脱ぐときは健側から、着るときは患側からが基本になる。 左片麻痺では左が患側・右が健側なので、脱ぐときは右腕(健側)から、着るときは左腕(患側)からとなる。

理由は、患側は関節可動域が制限されて動かしにくいため、着るときは先に患側を通してゆとりのあるうちに袖を通し、脱ぐときは最後に患側を抜くと、患肢への負担・痛みが少なく安全だからである。 「脱健着患」という語呂で確実に覚える。 国試では左右どちらが麻痺かを取り違えないよう、まず患側・健側を確定してから当てはめる。

本問は左片麻痺なので、患側=左、健側=右。 「右腕から脱がせ、左腕から着せる」が正しい組合せとなる。

患側とは

麻痺やけがのある側。動かせる反対側を健側(けんそく)という。

関節可動域とは

関節を動かせる範囲。麻痺があると狭くなり、無理に動かすと脱臼や痛みにつながる。

  • 1

    左腕から脱がせ、左腕から着せる。不正解

    脱ぐのを患側(左)からにしており脱健の原則に反する。

  • 2

    左腕から脱がせ、右腕から着せる。不正解

    着るのを健側(右)からにしており着患の原則に反する。

  • 3

    右腕から脱がせ、左腕から着せる。正解

    脱健着患どおり、健側の右から脱ぎ、患側の左から着せる。

  • 4

    右腕から脱がせ、右腕から着せる。不正解

    着るのを健側(右)からにしており着患の原則に反する。

📚 これとセットで理解しよう

点滴やドレーンがある場合も同じ考え方で、脱ぐときは点滴側を最後、着るときは点滴側を最初にする。 輸液ボトルを袖に通す順序も同様である。

  • 更衣は保温とプライバシーに配慮し、室温を調整して不必要な露出を避ける。
  • 前開きの上衣は片麻痺患者が自立しやすく、かぶり式より着脱が容易。
  • 患側の関節は支えながら関節可動域を超えない範囲でゆっくり動かし、脱臼や皮膚損傷を防ぐ。
  • 歩行・移乗の介助では、介助者は原則患側(斜め後方)に立って支える。

出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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