第111回 看護師国家試験 午前 問46 解説
📝 問題
血中濃度の測定にあたり食事の影響を考慮すべきホルモンはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ グルカゴンは血糖に応じて分泌が変動し、測定時に食事の影響を考慮する。
グルカゴンは膵臓のランゲルハンス島α細胞から分泌され、血糖値を上げるホルモンである。分泌量は血糖値に応じて変わり、食後は血糖が上がるので抑えられ、空腹時(低血糖)には増える。 血中濃度を測るときは、食事の影響を考えに入れる必要がある。
メラトニンは松果体から分泌されて明暗のリズムに従い、コルチゾールは早朝に高く夜間に低い日内変動が大きいため、どちらも採血の時刻を考える。バゾプレシン(抗利尿ホルモン)は血漿浸透圧や循環血液量に応じて分泌される。食事そのものの影響を第一に考えるホルモンはグルカゴンである。
血漿浸透圧とは
血液の濃さ(水分に対する塩分などの割合)を表す値。体の水分が足りないと高くなる。
- 1
グルカゴン正解
グルカゴンは血糖値に応じて分泌が変動し、食後は抑制されるため食事の影響を考慮する。
- 2
メラトニン不正解
メラトニンは光・概日リズムに依存し、食事の影響を主に考慮するホルモンではない。
- 3
コルチゾール不正解
コルチゾールは日内変動が大きく採血時刻を考慮するが、食事の直接影響が主ではない。
- 4
バゾプレシン不正解
バゾプレシンは血漿浸透圧・循環血液量に応じて分泌され、食事の影響が主ではない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
ホルモンは、名前と分泌部位・作用を入れ替えて問われる。分泌部位・作用・分泌を調節する刺激の3つを1組にして覚えると、採血の条件を問う問題にも答えられる。
- 膵ランゲルハンス島:α細胞=グルカゴン(血糖上昇)、β細胞=インスリン(血糖低下)、δ細胞=ソマトスタチン。
- コルチゾールは日内変動が大きく、測定時は採血時刻を記録する。
- 成長ホルモンは睡眠中(深睡眠時)や運動・低血糖で分泌が増える。
- バゾプレシン(ADH)は血漿浸透圧上昇・循環血液量減少で分泌が増え、集合管での水再吸収を促す。
出典:「第111回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について