第110回 看護師国家試験 午後 問84 解説
📝 問題
蠕動運動がみられるのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
2・3
💡 解説
✅ 蠕動運動がみられるのは腎盂と尿管である。
尿路のうち平滑筋の蠕動運動によって尿を輸送するのは腎盂と尿管である。腎臓で生成された尿は腎盂に集まり、腎盂・尿管の平滑筋が規則的に収縮する蠕動運動によって膀胱へと送られる。
腎動脈は血管であり蠕動運動はしない。膀胱は尿を貯留する袋状の器官で、排尿時に排尿筋(平滑筋)が収縮するが、これは蠕動運動とは区別される。尿道は膀胱から体外へ尿を導く管で蠕動運動によって尿を送るわけではない。
蠕動運動とは
管の筋肉が順ぐりに縮んで、中身を先へ押し送る動き。腸のほか、腎盂や尿管でもみられる。
腎盂とは
腎臓の中で尿が最初に集まる、じょうご状の空間。ここから尿管へ送り出される。
- 1
腎動脈不正解
腎動脈は血管であり、蠕動運動はみられない。
- 2
腎盂正解
腎盂は平滑筋の蠕動運動によって尿を尿管へ送り出す。
- 3
尿管正解
尿管は蠕動運動によって尿を腎盂から膀胱へ輸送する。
- 4
膀胱不正解
膀胱は尿を貯留する器官で、排尿時の排尿筋収縮は蠕動運動とは区別される。
- 5
尿道不正解
尿道は尿を体外へ導く管で、蠕動運動により尿を送るわけではない。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
尿の通り道は、場所ごとの役割と働く神経を入れ替えて問われる。運ぶ・ためる・出すの3つに分けて整理すると混乱しない。 尿は腎盂・尿管の蠕動運動で膀胱へ運ばれ、膀胱に一定量たまると排尿反射が起こる。
- 蓄尿時=交感神経(下腹神経)が排尿筋を弛緩させ、内尿道括約筋を収縮させる
- 排尿時=副交感神経(骨盤神経・仙髄S2〜4)が排尿筋を収縮させ、内尿道括約筋を弛緩させる
- 外尿道括約筋は陰部神経支配の随意筋で、意識的に排尿を止められる
- 尿管には3か所の生理的狭窄部(腎盂尿管移行部・総腸骨動脈交叉部・膀胱壁内部)があり、尿路結石が引っかかりやすい
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について