第110回 看護師国家試験 午前 問70 解説
📝 問題
プリセプターシップの説明で正しいのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ プリセプターシップは経験ある看護師が新人を1対1で指導・助言することである
プリセプターシップとは、一定期間、経験のある看護師(プリセプター)が新人看護師(プリセプティ)を1対1で指導・助言・支援する新人教育の方式である。実践的な技術指導だけでなく、精神的な支えとしての役割も担う。
他の選択肢は別の概念である。 「仕事と生活の調和」はワーク・ライフ・バランスの説明である。 「主体的に自らのキャリアを計画し組み立てる」はキャリア開発(キャリアデザイン)の説明である。 「チームリーダーのもとに看護ケアを提供する」はチームナーシングという看護提供方式の説明である。
「プリセプターシップ=新人と先輩の1対1指導」「メンターシップ=より広い育成・キャリア支援」「チームナーシング・プライマリナーシング=看護提供方式」と対比して覚えておくとよい。
メンターシップとは
経験豊かな先輩が、目の前の業務よりも仕事観や進路の相談に長く付き合う関係。配属先の上司ではない人が担うことが多い。
キャリア開発とは
資格の取得や配置換えを重ねて、自分の目指す看護師像へ段階的に近づいていくこと。組織が用意するクリニカルラダーが目安になる。
- 1
仕事と生活の調和を図ること不正解
仕事と生活の調和はワーク・ライフ・バランスの説明であり、プリセプターシップではない。
- 2
主体的に自らのキャリアを計画し組み立てること不正解
主体的にキャリアを計画・構築することはキャリア開発の説明である。
- 3
チームリーダーのもとに看護ケアを提供すること不正解
チームリーダーのもとで看護を提供するのはチームナーシングの説明である。
- 4
経験のある看護師が新人看護師を1対1で指導・助言すること正解
経験ある看護師が新人を1対1で指導・助言・支援するのがプリセプターシップである。
📚 混同しやすいので注意
教育の方式と看護提供方式は、名前が似ているので入れ替えて問われる。誰が誰を、何を単位に受け持つかで見分けよう。 プリセプターシップは新人の一定期間を対象とした1対1の指導、メンターシップはより長期のキャリア支援、OJTは職場内で実務を通じて行う教育である。
| 方式 | 特徴 |
|---|---|
| 機能別看護 | 業務(与薬・検温・清潔ケアなど)ごとに担当を分ける。効率的だが患者の全体像が見えにくい |
| チームナーシング | チームリーダーのもとで数名の看護師が患者グループを受け持つ |
| プライマリナーシング | 1人の看護師が入院から退院まで一貫して受け持つ。継続性と責任が明確 |
| モジュール型継続受持ち方式 | 病棟を小集団に分け、チームナーシングとプライマリナーシングを組み合わせる |
| パートナーシップ・ナーシング・システム〈PNS〉 | 2人の看護師がパートナーを組み、複数の患者を共同で受け持つ |
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について