第110回 看護師国家試験 午前 問37 解説
📝 問題
成人の前腕に静脈留置針を穿刺するときの刺入角度で適切なのはどれか。
✅ 正解
1
💡 解説
✅ 静脈留置針の刺入角度は10〜20度。
末梢静脈は皮膚の浅い層を走行するため、静脈留置針を穿刺する際の刺入角度は10〜20度と浅くする。角度が浅いことで血管を突き抜けにくく、確実に血管内へ針を進めやすい。逆血を確認したら角度をさらに寝かせて外套(カテーテル)を進める。
他の選択肢は角度が急すぎる。30度以上では血管の後壁を貫いて血腫を作りやすく、末梢静脈の穿刺には向かない。 深い角度は、筋層まで薬液を届かせる筋肉内注射の刺し方であり、目的が異なる。
逆血とは
針先が血管の中に入ったときに、血液が針の根元まで戻ってくること。血管に入ったかどうかの目じるしになる。
- 1
10〜20度正解
浅く走行する末梢静脈には10〜20度の浅い角度で穿刺するのが適切である。
- 2
30〜40度不正解
30〜40度では後壁を貫きやすく、末梢静脈穿刺には角度が急すぎる。
- 3
50〜60度不正解
50〜60度は深すぎ、血管を突き抜け血腫を生じやすい。
- 4
70〜80度不正解
70〜80度は筋肉内注射に近い角度で、静脈穿刺には不適切である。
📚 国試でよく狙われるところ
注射は、どの注射法をどの角度で、どこに刺すかが問われる。表の4種類は、角度と部位を対にすると迷わない。 静脈穿刺では駆血帯を穿刺部位の中枢側7〜10 cmに巻き、逆血を確認してから角度を寝かせて外筒を進める。 駆血時間は1〜2分以内にとどめる。
| 注射法 | 刺入角度 | 主な部位・用途 |
|---|---|---|
| 皮内注射 | ほぼ水平(0〜10度) | 前腕内側。ツベルクリン反応、アレルギー検査 |
| 皮下注射 | 10〜30度 | 上腕伸側・腹部・大腿。インスリン、ワクチン |
| 筋肉内注射 | 45〜90度 | 三角筋、中殿筋(クラークの点) |
| 静脈内注射・静脈留置針 | 10〜20度 | 前腕・肘正中皮静脈など |
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について