第110回 看護師国家試験 午前 問32 解説
📝 問題
看護過程における情報収集で適切なのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 看護計画立案後も情報収集は継続する。
看護過程はアセスメント→看護診断(問題の明確化)→計画立案→実施→評価という循環的なプロセスであり、情報収集は特定の段階で完結するものではなく、全過程を通じて継続的に行われる。 患者の状態は刻々と変化するため、計画立案後も新たな情報を収集し、必要に応じて計画を修正する。
情報にはS情報(主観的情報)とO情報(客観的情報)があり、既往歴・生活背景・現病歴などは重要な基礎情報として必ず収集する。
他の選択肢は順序や方法が誤っている。看護問題の特定は十分な情報収集とアセスメントを経て初めて可能になるため、問題特定を情報収集の前提とするのは順序が逆である。 不安のような主観的で広がりのある内容は、「はい/いいえ」で答える閉じた質問(closed question)ではなく、自由に語れる開かれた質問(open question)で引き出すのが適切である。
アセスメントとは
集めた情報を意味づけて、その人に何が起きているかを判断すること。集めただけでは看護過程は先へ進まない。
看護診断とは
アセスメントで見きわめた健康上の問題に名前を付けて示すこと。医師が付ける病名とは別のものである。
- 1
既往歴は情報に含めない。不正解
既往歴は現在の状態を理解する重要な基礎情報であり、必ず収集する。
- 2
看護計画立案後も情報収集を継続する。正解
患者の状態は変化するため、計画立案後も情報収集を継続し計画を修正する。
- 3
看護問題を特定してから情報収集を開始する。不正解
十分な情報収集とアセスメントを経て問題を特定するため、順序が逆である。
- 4
不安の内容はclosed question〈閉じた質問〉で情報収集する。不正解
不安など主観的内容は自由に語れる開かれた質問(open question)で引き出すのが適切である。
📚 混同しやすいので注意
看護過程では質問の使い分けと情報源の区別が狙われる。それぞれ対にして覚えよう。 アセスメント→看護診断→計画立案→実施→評価が循環するプロセスである。
- 開かれた質問(open question)=自由に語ってもらう質問。不安・思い・価値観の把握に適する。
- 閉じた質問(closed question)=「はい/いいえ」で答えられる質問。緊急時や意識レベルが低下しているとき、事実確認に適する。
- 情報源は患者本人(一次情報)のほか、家族・診療録・他職種からの情報(二次情報)がある。
出典:「第110回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について