第109回 看護師国家試験 午後 問51 解説

一般成人看護学✔ 監修済み

📝 問題

A さん(59歳、女性)は裂孔原性網膜剝離と診断され、硝子体手術の際に硝子体腔中にガス注入を受けた。手術直後、病室での体位で適切なのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 硝子体腔ガス注入後は腹臥位(うつ伏せ)が適切である。

裂孔原性網膜剝離に対する硝子体手術でガスを注入した場合、ガスの浮力を利用して網膜を眼底に押しつけ、剝離した部分を元の位置に戻して固定する。 ガスは眼の中で上へ浮くため、体位によってガスが当たる場所が変わる。 裂孔のある部位にガスが当たる体位が指示され、本問ではうつむき姿勢(腹臥位)をとる。

坐位・仰臥位・側臥位ではガスが裂孔部に当たらず、網膜の復位が得られにくい。 術後の体位は、指示された期間は自己判断で崩さない。

硝子体とは

眼球の中を満たす透明なゼリー状の組織。これを取り除いて網膜を治すのが硝子体手術で、あとにガスや空気を入れて網膜を押さえる。

  • 1

    坐位不正解

    坐位ではガスが眼底の目的の部位に当たらず復位が得られにくい。

  • 2

    腹臥位正解

    うつむき姿勢でガスの浮力を裂孔部に当て網膜を復位・固定させる。

  • 3

    仰臥位不正解

    仰臥位ではガスが上方に浮き、裂孔部に当たらない。

  • 4

    側臥位不正解

    側臥位では裂孔部にガスが当たらず、指示体位としては不適切である。

📚 ここも一緒におさえておこう

裂孔原性網膜剝離では飛蚊症・光視症が前駆症状として現れ、進行すると視野欠損や視力低下をきたす。 痛みは伴わないので、見え方の変化そのものが受診のきっかけになる。

  • 危険因子は強度近視・加齢・眼外傷・白内障手術後など
  • 手術は硝子体手術(ガスやシリコーンオイルの注入)や強膜バックリング術
  • ガス注入後は指示された腹臥位(うつむき姿勢)を一定期間保持することが治療の一部となる
  • ガスが吸収されるまでは航空機搭乗や高地への移動を避ける(気圧低下でガスが膨張し眼圧が上がる)

出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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