第109回 看護師国家試験 午前 問72 解説
📝 問題
平成28年(2016年)の介護サービス施設・事業所調査における要介護度別利用者数の構成割合で、要介護5の利用者が最も多いのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 要介護5の利用者の構成割合が最も多いのは訪問入浴介護である。
平成28年(2016年)の介護サービス施設・事業所調査で、要介護度別の利用者構成割合のうち要介護5の割合が最も高いのは訪問入浴介護である。 訪問入浴介護は自力での入浴が困難な重度者を対象とするサービスで、要介護度の重い利用者の割合が高くなる。
訪問介護・訪問看護・居宅介護支援は、要介護度の軽い人から中等度の人までを広く含むため、要介護5の割合は相対的に低い。 サービスの性質(誰を対象とするか)から利用者の要介護度の分布を読めることが、この問題の学習点である。 国試ではサービス内容と対象者像の対応が問われる。
居宅介護支援とは
介護支援専門員(ケアマネジャー)がケアプランをつくり、サービス事業者との連絡調整を行うサービス。要介護1〜5の人が対象になる。
- 1
訪問介護不正解
訪問介護は軽度〜中等度の利用者も多く、要介護5の割合は最も高くはない。
- 2
訪問看護不正解
訪問看護は幅広い要介護度の利用者を含み、要介護5の割合が最多ではない。
- 3
居宅介護支援不正解
居宅介護支援は全要介護度を対象とし、要介護5の割合が突出して高いわけではない。
- 4
訪問入浴介護正解
訪問入浴介護は自力入浴困難な重度者が対象で、要介護5の割合が最も高い。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
介護保険のサービスは「誰のためにあるか」を考えると、利用者像が見えてくる。 訪問入浴介護は自力入浴が困難な重度者、居宅介護支援(ケアマネジメント)は全要介護度、訪問介護は軽度から重度まで幅広く利用される。
- 訪問入浴介護は原則として看護職員1名を含む3名で行い、入浴前にバイタルサインを確認する(介護予防訪問入浴介護は2名)。
- 要支援1・2の人が使うのは介護予防サービス、要介護1〜5の人が使うのは介護給付のサービス。
- 入浴介助では血圧変動・熱傷・転倒に注意し、脱衣所と浴室の温度差を小さくしてヒートショックを防ぐ。
| サービス | 内容 |
|---|---|
| 訪問介護 | ホームヘルパーによる身体介護・生活援助 |
| 訪問入浴介護 | 浴槽を積んだ車両で訪問し入浴を介助。自力入浴が困難な重度者が対象 |
| 訪問看護 | 看護師等による療養上の世話・診療の補助 |
| 通所介護(デイサービス) | 日帰りで入浴・食事・機能訓練・レクリエーション |
| 通所リハビリテーション(デイケア) | 医師の指示のもと理学療法士等がリハビリを実施 |
| 短期入所生活介護(ショートステイ) | 短期入所による介護。介護者のレスパイトにも用いる |
参考: 厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について