第109回 看護師国家試験 午前 問57 解説
📝 問題
大泉門の説明で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 大泉門の閉鎖が早すぎる場合は小頭症を疑う。
大泉門は前頭骨と左右の頭頂骨に囲まれた菱形の部分で、生後しばらく増大したあと縮小し、通常1歳6か月頃までに閉鎖する。 閉鎖が早すぎる場合は、脳の発育不良(小頭症)や頭蓋縫合早期癒合症を疑う。
大泉門は生後しばらく大きくなったあと縮小するもので、2歳まで増大し続けることはない。陥没していれば疑うのは脱水で、髄膜炎や頭蓋内圧亢進では逆に膨隆する。大泉門を囲むのは前頭骨と頭頂骨で、頭頂骨と後頭骨に囲まれるのは小泉門である。 膨隆は頭蓋内圧が上がっているサイン、陥没は水分が足りないサインと、向きで覚える。
頭蓋縫合早期癒合症とは
頭の骨のつなぎ目(縫合)が早くくっついてしまう病気。脳の成長に合わせて頭が大きくなれず、頭の形がゆがんだり頭蓋内圧が上がったりする。
- 1
2歳まで増大する。不正解
大泉門は生後しばらく大きくなったあと縮小し、1歳6か月頃までに閉鎖する。2歳まで増大し続けることはない。
- 2
陥没している場合は髄膜炎を疑う。不正解
陥没で疑うのは脱水で、髄膜炎や頭蓋内圧亢進では膨隆する。
- 3
閉鎖が早すぎる場合は小頭症を疑う。正解
閉鎖が早すぎる場合は小頭症や縫合早期癒合症を疑う。
- 4
頭頂骨と後頭骨に囲まれた部分である。不正解
大泉門は前頭骨と頭頂骨に囲まれた部分で、頭頂骨と後頭骨は小泉門。
📚 国試でよく狙われるところ
乳児の頭は、泉門の位置と閉鎖時期、頭囲・胸囲の目安を入れ替えて問われる。部位ごとに時期と数値を対にして覚えよう。
- 乳児の頭囲は出生時に約33cm、1歳で約45cmになる
- 胸囲は出生時には頭囲より小さく、1歳頃に頭囲とほぼ等しくなる
- 大泉門の観察は安静時・座位で行う。啼泣時は一時的に膨隆するため判断できない
| 大泉門 | 小泉門 | |
|---|---|---|
| 位置 | 前頭骨と左右の頭頂骨に囲まれた菱形 | 左右の頭頂骨と後頭骨に囲まれた三角形 |
| 閉鎖時期 | 1歳6か月頃(遅くとも2歳まで) | 生後まもなく〜3か月頃 |
| 観察の意味 | 膨隆=頭蓋内圧亢進(髄膜炎・水頭症)、陥没=脱水 | — |
閉鎖が早すぎる場合は小頭症や頭蓋縫合早期癒合症、遅すぎる場合は水頭症・くる病・先天性甲状腺機能低下症・ダウン症候群などを疑う。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について