第109回 看護師国家試験 午前 問33 解説
📝 問題
クロストリジウム・ディフィシレ(ディフィシル)による下痢を発症している患者の陰部洗浄をベッド上で行う際の個人防護具を着用した看護師の写真(別冊No.3)を別に示す。 適切なのはどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 写真Dの防護具の着用状態が適切である。
クロストリジウム・ディフィシル(CD)は芽胞を形成し、アルコール消毒が効きにくく接触感染で広がるため、接触予防策が基本となる。 下痢便による広範な汚染が予想される陰部洗浄では、手袋とガウン(またはエプロン)を確実に着用し、素肌や衣服の露出を最小限にする。
写真では、手袋とガウンが正しく着けられ、素肌や衣服が露出していないものを選ぶ。 CDの感染では、手指衛生はアルコールではなく流水と石けんによる手洗いが推奨される。 なおこの菌は、現在はクロストリジオイデス・ディフィシルとよばれる。
- 1
A不正解
防護具の着け方に不備があり、下痢便による汚染を防げない状態である。
- 2
B不正解
防護具の着け方に不備があり、素肌や衣服の露出を防げない状態である。
- 3
C不正解
露出や着け方に問題があり、接触予防策として適切でない。
- 4
D正解
手袋・ガウンが正しく装着され、汚染を防げる適切な着用状態である。
📚 ここも一緒におさえておこう
感染対策は、経路と防護具の組合せ、そして防護具を外す順序が問われる。病原体と予防策を対にして覚えよう。
- 個人防護具を外す順序は手袋→ゴーグル→ガウン→マスクで、最も汚染された手袋を最初に外す
- 標準予防策では、血液・体液・分泌物・排泄物・粘膜・損傷した皮膚はすべて感染性があるものとして扱う
| 経路 | 主な防護具・環境 | 代表的な病原体 |
|---|---|---|
| 接触予防策 | 手袋・ガウン、個室または集団隔離、器具の専用化 | MRSA、クロストリジオイデス・ディフィシル、ノロウイルス、疥癬 |
| 飛沫予防策 | サージカルマスク、患者間の距離1〜2m、個室が望ましい | インフルエンザ、風疹、流行性耳下腺炎、百日咳、髄膜炎菌 |
| 空気予防策 | N95マスク(着用時はフィットテスト)、陰圧個室 | 結核、麻疹、水痘 |
いずれも標準予防策(スタンダードプリコーション)に追加して行う。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について