第109回 看護師国家試験 午前 問21 解説
📝 問題
胃がんのVirchow(ウィルヒョウ)転移が生じる部位はどれか。
✅ 正解
4
💡 解説
✅ 胃がんのVirchow転移が生じるのは左鎖骨上窩である。
Virchow(ウィルヒョウ)転移とは、胃がんなど腹部のがんがリンパの流れに乗って左鎖骨上窩(左鎖骨上リンパ節)へ転移したものをいう。 腹部や下半身のリンパ液は胸管に集まり、左の鎖骨の下で静脈に注ぐ。 その手前にある左鎖骨上窩のリンパ節にがん細胞が引っかかるため、左側に生じる。
腋窩や鼠径部、右季肋部はVirchow転移の部位ではない。 左鎖骨上窩のリンパ節がはれているときは遠隔転移を疑い、進行した胃がんを示す所見となる。
- 1
腋窩不正解
腋窩は乳がん等の所属リンパ節で、Virchow転移の部位ではない。
- 2
鼠径部不正解
鼠径部はVirchow転移の生じる部位ではない。
- 3
右季肋部不正解
右季肋部は肝臓や胆囊のある場所で、Virchow転移の部位ではない。
- 4
左鎖骨上窩正解
左鎖骨上窩リンパ節転移がVirchow転移である。
📚 国試でよく狙われるところ
胃がんは、転移の名前と部位、切除後に起こることが入れ替えて問われる。 名前と場所、時期と症状を対にして覚えよう。
- 胃切除後はダンピング症候群(早期=食後30分以内の動悸・冷汗、後期=食後2〜3時間の低血糖症状)に注意する
- 胃全摘後は内因子が失われ、数年後にビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血を生じる
| 名称 | 転移部位 |
|---|---|
| Virchow(ウィルヒョウ)転移 | 左鎖骨上窩リンパ節 |
| Schnitzler(シュニッツラー)転移 | ダグラス窩(直腸子宮窩・直腸膀胱窩)への腹膜播種 |
| Krukenberg(クルッケンベルグ)腫瘍 | 両側の卵巣への転移 |
胃がんの主なリスク因子は、ヘリコバクター・ピロリ感染・塩分の多い食事・喫煙。
出典:「第109回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について