第108回 看護師国家試験 午後 問86 解説
📝 問題
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく五類感染症はどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・5
💡 解説
✅ 感染症法に基づく五類感染症は、後天性免疫不全症候群(AIDS)と梅毒である。
後天性免疫不全症候群(AIDS)と梅毒は、どちらも感染症法の五類感染症である。 五類は発生動向調査(サーベイランス)を目的とする類型で、入院勧告や就業制限といった強い措置は伴わない。この2つはいずれも全数把握の対象で、診断した医師に届出が求められる。
他の選択肢は五類ではない。腸管出血性大腸菌感染症は三類で、特定の職業への就業制限がかかる。日本脳炎とつつが虫病は四類で、動物や蚊・ダニなどの媒介物を介してうつる感染症である。
- 1
後天性免疫不全症候群〈AIDS〉正解
後天性免疫不全症候群(AIDS)は五類感染症で、全数把握対象として届出が求められる。
- 2
腸管出血性大腸菌感染症不正解
腸管出血性大腸菌感染症は三類感染症であり、五類ではない。
- 3
つつが虫病不正解
つつが虫病は四類感染症であり、五類ではない。
- 4
日本脳炎不正解
日本脳炎は四類感染症であり、五類ではない。
- 5
梅毒正解
梅毒は五類感染症で、全数把握対象として届出が求められる。
📚 丸暗記より仕組みで覚えよう
感染症法の類型は、疾患名と類型を入れ替えて問われる。とりうる措置の強さの順に並んでいるので、代表疾患を措置と対にして覚えよう。
- 五類のうち麻疹・風疹・梅毒・後天性免疫不全症候群などは全数把握、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症は定点把握
| 類型 | 代表疾患 | 主な措置 |
|---|---|---|
| 一類 | エボラ出血熱、ペスト、痘そう、ラッサ熱 | 原則入院、消毒等 |
| 二類 | 結核、ジフテリア、SARS、MERS、鳥インフルエンザ(H5N1・H7N9) | 状況に応じ入院 |
| 三類 | コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス | 特定の職業への就業制限 |
| 四類 | 日本脳炎、狂犬病、マラリア、デング熱、つつが虫病、E型・A型肝炎 | 消毒、媒介動物の駆除等 |
| 五類 | 後天性免疫不全症候群、梅毒、麻疹、風疹、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ(鳥・新型インフルエンザを除く) | 発生動向調査 |
参考: 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉
出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について