第108回 看護師国家試験 午前 問43 解説

一般基礎看護学✔ 監修済み

📝 問題

穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。

✅ 正解

4

💡 解説

✅ 成人の骨髄穿刺は後腸骨稜や胸骨で行うため、「骨髄穿刺─後腸骨稜」の組合せが正しい。

骨髄穿刺は、成人では後腸骨稜(骨盤の後ろ側のふち)から行うのが一般的で、胸骨も用いられる。 体表から触れやすく、周囲に大きな血管や臓器がないため、安全に針を進められる。

他の選択肢は、いずれも部位が誤っている。 胸腔穿刺は中腋窩線上や肩甲線上の肋間から行い、胸骨体第2肋間ではない。 腹腔穿刺は臍と左の上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3付近(モンロー点)などで行う。 腰椎穿刺はヤコビー線を目安に第3・4または第4・5腰椎間で行う。第1・2腰椎間には脊髄の先端が残っているため刺さない。

ヤコビー線とは

左右の腸骨のいちばん高いところを結んだ線。第4腰椎のあたりを通り、腰椎穿刺で高さを決める目印になる。

  • 1

    胸腔穿刺 ─── 胸骨体第2肋間不正解

    胸腔穿刺は腋窩線上の肋間などで行い、胸骨体第2肋間ではない。

  • 2

    腹腔穿刺 ─── 剣状突起と臍窩を結ぶ直線の中間点不正解

    腹腔穿刺は主にモンロー点付近で行い、剣状突起と臍を結ぶ直線の中間点は適切な部位ではない。

  • 3

    腰椎穿刺 ─── 第1・2腰椎間不正解

    腰椎穿刺は脊髄損傷を避けるため第3・4または第4・5腰椎間で行い、第1・2腰椎間では行わない。

  • 4

    骨髄穿刺 ─── 後腸骨稜正解

    成人の骨髄穿刺は後腸骨稜(後上腸骨棘の付近)や胸骨で行う。

📚 国試でよく狙われるところ

穿刺は、部位と体位を入れ替えて組合せで問われる。どこを刺すか、そのときどんな姿勢をとるかを対にして覚えよう。

  • 胸腔穿刺は肋骨の上縁に沿って刺入する(肋骨下縁には肋間動静脈・神経が走る)。
  • 腰椎穿刺後は低髄液圧性頭痛を防ぐため、しばらく水平仰臥位で安静とし水分摂取を促す。
  • 脊髄円錐は第1〜2腰椎の高さで終わるため、それより下位で穿刺する。
  • 腹腔穿刺では、急速な大量排液による血圧低下に注意する。
主な穿刺の部位と体位
穿刺部位体位
腰椎穿刺ヤコビー線を目安に第3・4または第4・5腰椎間側臥位で膝を抱え背を丸める
骨髄穿刺後腸骨稜(後上腸骨棘)、胸骨腹臥位・側臥位(胸骨では仰臥位)
胸腔穿刺(脱気)鎖骨中線上の第2〜3肋間半坐位
胸腔穿刺(排液)中腋窩線〜後腋窩線の第5〜7肋間坐位で前傾(オーバーテーブルにもたれる)
腹腔穿刺臍と左上前腸骨棘を結ぶ線の外側1/3(モンロー点)半坐位・仰臥位

参考: 系統看護学講座 各種穿刺法(骨髄穿刺・腰椎穿刺)/臨床看護技術(穿刺部位)

出典:「第108回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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