第107回 看護師国家試験 午後 問39 解説
📝 問題
ノンレム睡眠中の状態で正しいのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ ノンレム睡眠中は、大脳皮質の活動が低下している。
ノンレム睡眠は「脳の眠り」とも呼ばれ、大脳皮質の活動が低下し、脳波は徐波(δ波など)を示す。 深いノンレム睡眠では成長ホルモンの分泌が高まり、脳を休ませて組織を修復する。 一方、レム睡眠は「身体の眠り」で、骨格筋は弛緩し(抗重力筋の緊張が消える)、脳は覚醒に近く活発で、鮮明な夢をみることが多い。
他の3つは、レム睡眠の特徴か、事実と違う。 骨格筋の弛緩も、夢をみることも、レム睡眠でみられる。 組織の新陳代謝は、ノンレム睡眠で低下するとはいえない。むしろ組織の修復が進む。
徐波とは
ゆっくりした大きな波の脳波。眠りが深いほど増え、代表がδ波である。
抗重力筋とは
重力に逆らって姿勢を保つ筋。首・背中・下肢の筋が代表で、レム睡眠中はこの緊張が消える。
- 1
骨格筋が弛緩している。不正解
骨格筋が弛緩する(抗重力筋の緊張が消失する)のはレム睡眠の特徴である。
- 2
夢をみていることが多い。不正解
鮮明な夢をみることが多いのはレム睡眠であり、ノンレム睡眠では夢は少ない。
- 3
大脳皮質の活動が低下している。正解
ノンレム睡眠では大脳皮質の活動が低下し、脳波は徐波を示す。
- 4
組織の新陳代謝が低下している。不正解
ノンレム睡眠時は成長ホルモンの分泌が高まり組織の修復・合成が促進されるため、新陳代謝が低下するとは言えない。
📚 混同しやすいので注意
レムとノンレムは、特徴を入れ替えて問われる。「レム=身体の眠り(脳は活発)」「ノンレム=脳の眠り」を軸に、周期と加齢による変化まで対で覚えよう。
- 睡眠周期は約90分でレムとノンレムを繰り返し、一晩に4〜5回みられる
- 深いノンレム睡眠は睡眠の前半に多く、レム睡眠は明け方にかけて長くなる
- 加齢に伴い深いノンレム睡眠が減少し、中途覚醒・早朝覚醒が増える
| 項目 | レム睡眠 | ノンレム睡眠 |
|---|---|---|
| 別名 | 身体の眠り | 脳の眠り |
| 脳波 | 覚醒時に近い低振幅速波 | 徐波(深いほどδ波が増える) |
| 急速眼球運動 | あり | なし |
| 骨格筋(抗重力筋) | 緊張が消失し弛緩する | 保たれる |
| 夢 | 鮮明な夢をみることが多い | 少ない |
| 自律神経 | 不安定(脈拍・血圧・呼吸が変動) | 安定(脈拍・血圧・呼吸が低下) |
| ホルモン | — | 深睡眠時に成長ホルモンの分泌が増加 |
参考: 生理学 睡眠関連 標準テキスト
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について