第107回 看護師国家試験 午前 問65 解説
📝 問題
日本の医療提供施設について正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 2013年の人口対病床数は先進国の中で最も多い。
日本は諸外国と比べて人口当たりの病床数が突出して多く、経済協力開発機構(OECD〈オーイーシーディー〉)加盟国の中でも最多水準にある。 長期入院や社会的入院の多さ、精神科病床の多さがその背景にあり、2013年時点でも先進国の中で最も多かった。
他の選択肢は、増減の向きや国際的な位置づけが逆である。 病院数は医療機能の集約化を背景に、近年は減少傾向にある。 介護老人保健施設は、介護保険制度が始まった2000年以降おおむね増加してきた。 精神科の平均在院日数も、日本は国際的にみてとりわけ長い。
社会的入院とは
病気の治療そのものは終わっているのに、退院後に暮らす場や介護の受け皿がないために入院が続いている状態。
- 1
病院数は1995年から増加傾向である。不正解
病院数は近年、医療機能の集約化などにより減少傾向であり、増加傾向ではない。
- 2
2013年の人口対病床数は先進国の中で最も多い。正解
日本の人口対病床数は先進国(OECD諸国)の中で最も多い。
- 3
介護老人保健施設数は2000年から減少傾向である。不正解
介護老人保健施設は2000年の介護保険制度創設以降おおむね増加しており、減少傾向ではない。
- 4
精神科の平均在院日数は1990年から先進国で最短である。不正解
日本の精神科の平均在院日数は国際的にみて著しく長く、最長の水準にある。
📚 国試でよく狙われるところ
医療提供施設は、病床数の区切りと根拠になる法律を入れ替えて問われる。数と法律をセットで覚えよう。 日本の医療提供体制は「病床数は多いが平均在院日数も長い」のが国際的な特徴で、在院日数の短縮と病床機能の分化・連携が政策課題となっている。
- 病院=20床以上の入院施設をもつもの、診療所=19床以下(無床診療所を含む)
- 病院・診療所・助産所は医療法、介護老人保健施設・介護医療院は介護保険法に基づく施設である
- 病床は高度急性期・急性期・回復期・慢性期に機能分化を進める方向にあり、都道府県の医療計画(地域医療構想)で調整される
参考: OECD Health Statistics/厚生労働省「医療施設調査」
出典:「第107回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について