第106回 看護師国家試験 午後 問80 解説
📝 問題
患者の自立支援で適切なのはどれか。2つ選べ。
✅ 正解
1・2
💡 解説
✅ 自立支援では、患者に足りない知識を補い、発病前からの生活習慣を尊重する。
自立支援は、患者の自己決定を支え、自分でできることを増やしていく関わりである。
看護師がすることは2つ。1つは、病気や療養について足りない知識を補うこと。知らないままでは自分で判断できない。もう1つは、発病前から続けてきた生活習慣を尊重し、新しい療養を無理なくそこへ組み込むことである。今までの暮らしを丸ごと作り替えるやり方は続かない。
他の選択肢は、決める主体が看護師の側になっている。目標は看護師が先に定めるのではなく患者と一緒に立てる。目を向けるのは、できないことではなくできることである。関係も上下ではなく対等なパートナーシップになる。
- 1
不足している知識を補う。正解
療養の方法や病気について足りない知識を補うことは、患者が自分で判断して動くための土台になる。
- 2
発病前の生活習慣を尊重する。正解
発病前の生活習慣を尊重すると、療養がその人の暮らしになじみ、続けやすくなる。
- 3
支援目標を看護師があらかじめ定める。不正解
支援目標は患者と一緒に立てるものである。看護師があらかじめ定めると、患者は決められたことをこなすだけになり、自立から遠ざかる。
- 4
できないことに焦点を当てて行動を修正する。不正解
焦点を当てるのはできることである。残っている力を見つけて活かすほうが自信につながり、生活が広がる。
- 5
支援者である看護師が上位の関係が望ましい。不正解
看護師と患者の関係は対等である。上下の関係では患者が意見を言いにくくなり、自分で決める力が育たない。
📚 ここも一緒におさえておこう
自立支援やセルフケアの問題は「誰が決めるのか」で正誤が分かれる。患者が主語になっている選択肢を選ぶ、と決めておくと迷いにくい。
- エンパワメントは、その人がもともと持っている力を引き出し、自分で問題に取り組めるように支えること。
- ストレングスは、できること・得意なこと・関心・周りの人といったその人の強みで、支援の出発点にする。
- 自立は「何でも一人でやること」ではなく、必要な支援を使いながら自分らしく暮らせることを指す。
参考: 基礎看護学(セルフケアと自立支援)
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について