第106回 看護師国家試験 午後 問5 解説
📝 問題
国際看護師協会〈ICN〉による看護師の倫理綱領における看護師の基本的責任はどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 国際看護師協会の倫理綱領における看護師の基本的責任のひとつは苦痛の緩和である。
国際看護師協会(ICN〈アイシーエヌ〉)の看護師の倫理綱領は、看護師の基本的責任を4つ示している。健康の増進・疾病の予防・健康の回復・苦痛の緩和である。 出題時点の2012年版はこの4つで、現行の2021年版では4つ目が「苦痛の緩和と尊厳ある死の推奨」に広がった。
綱領があげるのは病気そのものではなく、人の健康の回復である。医師の補助や薬剤の投与は診療の補助として行う具体的な業務であり、倫理綱領が示す責任の枠組みとは位置づけが違う。
国際看護師協会とは
世界各国の看護師協会が加盟する国際組織。看護師の倫理綱領を定め、看護の質と看護職の地位の向上に取り組む。
- 1
疾病の回復不正解
綱領があげているのは「健康の回復」で、病気そのものを治すことではない。
- 2
医師の補助不正解
医師の補助という位置づけは倫理綱領にはない。看護師の業務は保健師助産師看護師法で療養上の世話と診療の補助と定められている。
- 3
苦痛の緩和正解
苦痛の緩和は、倫理綱領があげる4つの基本的責任のひとつである。
- 4
薬剤の投与不正解
薬剤の投与は、看護師が医師の指示のもとで行う個別の業務にあたる。綱領があげるのは、もっと大きな4つの責任である。
📚 ここも一緒におさえておこう
倫理綱領は「誰が定めたものか」を入れ替えて問われる。国際看護師協会のものと日本看護協会のものを区別して覚えよう。
- 国際看護師協会の綱領(2021年版)は、看護師と人々・実践・看護専門職・グローバルヘルスという4つの領域で構成される
- 日本看護協会が定めるのは「看護職の倫理綱領」で、2021年に「看護者の倫理綱領」から改称された
参考: 国際看護師協会「ICN看護師の倫理綱領」(2021年版)/日本看護協会「看護職の倫理綱領」
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について