第106回 看護師国家試験 午後 問49 解説
📝 問題
高齢者に術後の呼吸器合併症が発症しやすい理由で正しいのはどれか。
✅ 正解
2
💡 解説
✅ 加齢による肺活量の低下が、高齢者に術後の呼吸器合併症が起こりやすい理由になる。
加齢とともに肺は弾力を失い、胸郭は硬くなり、呼吸筋の力も落ちる。 そのため息を大きく吐ききれず、肺活量は下がり、吐ききれずに残る残気量は増える。
手術のあとは麻酔・痛み・臥床が重なって呼吸が浅くなる。 もともと予備の少ない高齢者では深い呼吸や咳がさらにできなくなり、無気肺や肺炎が起こりやすい。 術前からの呼吸訓練と、術後の早期離床・排痰が予防の中心になる。
- 1
残気量の減少不正解
逆。加齢では肺の弾力が落ちて息を吐ききれなくなり、残気量は増える。
- 2
肺活量の低下正解
肺活量が下がると術後に深い呼吸や咳ができず、無気肺や肺炎につながる。
- 3
嚥下反射の閾値の低下不正解
逆。嚥下反射は閾値が上がって起こりにくくなり、誤嚥性肺炎の原因になる。
- 4
気道の線毛運動の亢進不正解
気道の線毛運動は加齢で低下し、痰を上へ運び出す力が弱まる。
📚 ここも一緒におさえておこう
加齢に伴う呼吸機能の変化は、「増える」「減る」を入れ替えて問われる。増えるのは残気量のほうだ、と向きを1つ決めて覚えよう。
- 加齢で減るもの=肺活量・1秒量・肺の弾性収縮力・咳の力・線毛運動・肺胞の表面積
- 加齢で増えるもの=残気量・機能的残気量・生理的死腔
- 動脈血酸素分圧は加齢とともに下がるが、動脈血二酸化炭素分圧はほとんど変わらない
参考: 医学書院「系統看護学講座 人体の構造と機能」/医学書院「系統看護学講座 老年看護学」
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について