第106回 看護師国家試験 午前 問78 解説

一般小児看護学✔ 監修済み

📝 問題

思春期に、親や家族との関係が依存的な関係から対等な関係に変化し、精神的に自立することを示すのはどれか。

✅ 正解

2

💡 解説

✅ 思春期に親から精神的に自立していく過程を心理的離乳という。

心理的離乳は、思春期の子どもが親に守られる立場から離れ、対等な関係へ移っていく過程をいう。ホリングワースが、乳児が母乳から離れる離乳になぞらえて名づけた。 親に反発したり、干渉をうるさがったりするのもこの過程の一部で、自立へ向かう自然な変化である。

他の選択肢は、別の時期や別の現象を指す。自我同一性の獲得は「自分は何者か」がまとまることで、親との関係の変化より広い青年期の課題である。愛着形成と探索行動は乳幼児期の姿を、母子分離は母と子が物理的に離れる場面を表す言葉になる。

自我同一性とは

「自分は自分である」というまとまった感覚のこと。エリクソンが青年期の発達課題として挙げた。

  • 1

    自我同一性の獲得不正解

    自我同一性の獲得は、エリクソンがいう青年期の発達課題である。「自分は自分である」という感覚がまとまることを指す。

  • 2

    心理的離乳正解

    心理的離乳は、親に依存する関係から対等な関係へ移り、精神的に自立していく過程をいう。

  • 3

    愛着形成不正解

    愛着形成は、乳児が特定の養育者とのあいだに結ぶ情緒的な絆である。生後まもなくから育っていく。

  • 4

    探索行動不正解

    探索行動は、安心できる養育者を拠点に子どもが周囲を調べにいく行動で、乳幼児期にみられる。

  • 5

    母子分離不正解

    母子分離は、入院や保育などで母と子が物理的に離れることをいう。指しているのは距離であり、心の自立を表す言葉は心理的離乳のほうである。

📚 ここも一緒におさえておこう

思春期は、体の変化と心の変化を組にして問われる。「体は第二次性徴、心は心理的離乳」と並べて覚えよう。

  • 第二次性徴は女子のほうが早く、女子8〜9歳・男子10〜11歳ごろに始まる
  • 仲間との関係は、学童期の同性集団から、思春期には少人数で秘密を共有するチャムグループへ移る
  • 体つきの変化を強く意識するようになり、ボディイメージの揺れが摂食障害の背景になることがある

参考: 系統看護学講座 小児看護学

出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について

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