第106回 看護師国家試験 午前 問77 解説
📝 問題
医療職や介護職の業務で法律に規定されているのはどれか。
✅ 正解
3
💡 解説
✅ 臨床検査技師は、検査に必要な採血を肘静脈などの表在静脈から行うことができる。
臨床検査技師は、検体検査や心電図などの生理学的検査に加えて、検査のための採血を行うことが臨床検査技師等に関する法律で認められている。採血できるのは肘静脈などの表在静脈で、動脈からの採血は医師が行う。 出題時点の業務範囲はここまでだった。2021年(令和3年)の法改正で、採血に続けて行う静脈路の確保などが加わり、行うには国の指定する研修を修了しておく必要がある。
他の選択肢は、その職種には認められていない行為である。訪問看護は看護師の業務、処方は医師と歯科医師の業務、画像からの診断は医師の業務である。病院の管理者も、医療法により原則として臨床研修を修了した医師と定められている。
静脈路の確保とは
静脈に細い管を入れて、点滴や薬を流せる道をつくること。留置針を刺して固定するところまでを指す。
- 1
介護福祉士は訪問看護ができる。不正解
介護福祉士が医療的ケアとして行えるのは、研修を修了したうえでの喀痰吸引と経管栄養に限られる。訪問看護は看護師が担う。
- 2
薬剤師は薬を処方することができる。不正解
薬剤師の業務は調剤・医薬品の供給・服薬指導である。処方箋を交付できるのは医師と歯科医師になる。
- 3
臨床検査技師は肘静脈から採血ができる。正解
臨床検査技師は医師の具体的な指示を受け、検査のために肘静脈などの表在静脈から採血できる。
- 4
看護師は病院の管理者となることができる。不正解
病院の管理者になれるのは原則として臨床研修を修了した医師である。看護師は看護部門の責任者にはなるが、病院そのものの管理者にはならない。
- 5
診療放射線技師はエックス線写真に基づく診断ができる。不正解
診療放射線技師はエックス線などの照射を担う。撮った画像をもとに診断するのは医師の業務である。
📚 国試でよく狙われるところ
医療職の業務は、職種と行為を入れ替えて問われる。「誰の指示で、どこまでできるか」を対にして覚えよう。
- 臨床検査技師=検体検査・生理学的検査・採血。2021年の改正で静脈路の確保が加わった(研修修了者)
- 診療放射線技師=エックス線などの照射。2021年の改正で静脈路の確保やRI検査医薬品の注入が加わった(造影剤注入装置の操作は2014年の改正で追加済み)
- 介護福祉士=研修を修了すれば喀痰吸引と経管栄養ができる
- 薬剤師=調剤・医薬品の供給・服薬指導。処方は医師と歯科医師が行う
参考: 臨床検査技師等に関する法律/厚生労働省「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進について」
出典:「第106回看護師国家試験の問題および正答について」(厚生労働省)を加工して作成 → 出典について